<実機解説>
デルタ翼機がトレードマークのミラージュシリーズの中で唯一デルタ翼ではないミラージュF-1は3や5のデルタ翼機の欠点であった「低速・離着陸」性能を解決する為に高揚力装置付き薄翼プラス尾翼を持つ通常形態の戦闘機として1960年代末にアメリカのTF30エンジンをライセンスして改良したアター9Kターボフアンエンジンを搭載する戦闘機として開発された。
高翼面加重で低空性能に優れた戦術戦闘機として完成したがミラージュⅢEとジャガーAを戦術戦闘機として採用していたフランス空軍はとりあえず迎撃戦闘機として採用し1973年から1983年までに164機配備した。 |
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ダッソー社は諸外国への輸出も積極的に行いギリシャを始めスペイン・南アフリカ・クエート・イラク・リビア・モロッコ・エクアドル・ヨルダン・カタール(イスラム諸国への輸出の割合が高いのはフランスの国策であろうか)等の国に輸出され今でもまだ多くの機体が現役で使用されている。
イラン・イラク戦争時にはイラク軍のミラージュF-1がエクゾゼを搭載してタンカー攻撃を行い、アフリカでの紛争では地上攻撃をしたり 1991年の湾岸戦争時自由クエート空軍のミラージュF1は同じ機体を使用しているイラク軍機と誤認されるとの理由で戦闘行動は制限されサウジ領空で連合軍へのアグレッサー機として使用されたという話もある。
意外と戦闘経験豊富な機体でもある。 |