1952年秋の超音速艦上戦闘機の提案要求に対し、承認されたチャンスボート社の案がクルーセイダーの原型となったXF8U-1です。原型1号機は1955年初飛行し、音速の壁を初飛行で突破する偉業をなしとげております。基礎設計が良かったのか開発は極めて順調に進み、2年後の1957年には量産型F8U-1を装備する飛行隊VF-32が実戦配備に着いています。
F-8クルーセイダーは海軍初の本格的超音速戦闘機となり、1261機の大量生産がされています。
フジミがキット化しているD型は胴体側面のサイドワインダーランチャーが二股式となり、4発装備できるようになりました。 |
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また、キャノピー前方にAN/AAS-15 赤外線シーカーを装備し、1962年までに152機完成しております。D型のレーダーはAPG-83であり、まだ昼間制空戦闘能力しかありませんでしたが、発達型のF-8Eでは
AN/APG-94レーダーを機首に装備し、全天候能力を持つにいたりました。
クルーセイダーは運動性能もよく、戦闘機としては極めて優秀で、ミサイルだけでなく機首に20mm機銃を4丁装備し、最後のガンファイターと称されました。
折からのベトナム戦争には前半から投入され、トンキン湾の米空母から主力機として、空対空戦闘だけでなく、対空砲火制圧にも活躍しています。
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クルーセイダーが撃墜した北ベトナムのミグは18機にのぼります。
着艦性能をよくするために、後退翼42度の主翼を離着陸時に油圧シリンダーで持ち上げる可変取り付け角の機構を採用しています。また、発達途中から空中給油能力を付加され、引き込み式の給油プローブのバルジが付加されています。また写真偵察機RF-8GはRF-18の実用化まで長く現役にとどまりました。
F-8J: 最大速度 M1.48
固定武装 20mm砲 X 4
ミサイル AIM9 4発
エンジン P&W J-57-P-420 |