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MIG-21MF (マッチボックス 1/72)

by 加藤 寛之 

  先日、レベル・ファイターシリーズのキットを在庫から探していて、これを発掘した。マッチボックスをダンボール箱いっぱいくらい持っているのは自分で分っているが、このキットを持っているとは思わなかった。実にうれしかった。「ロシア現用機」のテーマには無理があると承知しているが、せっかくの“発見”なので、組んでみた。
キットの胴体内側を見たら、金型は1973年製だった。東西世界の対峙が解ける以前である。今日の目でみると、あちらこちらが中途半端な形である。それに加えて、マッチボックスのお気楽な造形なので、「とりあえず、Mig-21ですね」なのだが、当時の状況で考えれば良好な内容だといえる。そもそも“塗装しなくても2色で出来ます”という幅広い購買層を対象にした製品だと思えば、充分な出来だろうと思う。



そうはいっても、大きなパーツ同士の接合面はふにゃっと角が丸く、その処理をしながら組み上げないと、ジグソーパズルみたいな溝が残ってしまう。今回の製作時間のかなりの部分が、その整形に費やされたといえる。それと、素材の流れた跡が表面にキズをのこしていたり、流れの接点がプチッと割れていたりと、
 
もともとなのか、経年変化なのか、まあ、いろいろ余計な仕事が多かった。折損していた主脚をごまかし、アンテナや突起をつけたりもして、とりあえず普通のプラモデルに見える出来上がりになった。充分に成果があったと自己評価したい。


 このキットの塗装は迷彩が指定だった。新発売の際は銀色の指定塗装だったように記憶する。「ミグは銀でしょう!」ということで、資料をちょっと見ただけで塗り上げた。色は、使い込まれた輝きのなくなった外板のようにした。銀に灰色を加えつや消しとし、その後に輝く銀をごく薄く塗布してある。冴えない銀色にしたわけだ。その後、エッジに輝く銀を塗り、ちょうど縁取りのようにしてある。これでボーッとした感じを無くしているのだが、Webの写真では分りにくいと思う。 「パネルごとに塗り分けて…」はいないが、それは“72クラスは単純に仕上げると気持ちいい”という私の考え方でもある。デカールは、そのあたりにあったものを適当に貼っただけで、実機があるわけではない。
完成か…と置いてみたら、カタッとお尻をついてしまった。“きっと、大丈夫だろう”と錘を入れなかったのだが、やはり必要だったのだ。何の動揺もせずに後胴下部のフィンに棒を差して、支えとした。






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Vol23 2010 November.     www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /editor Hiromichi Taguchi 田口博通
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