Home >Photo特集   チノ航空ショー・レポート(その10) ノースロップN-9M 「Northrop N-9M」


チノ航空ショー・レポート(その10)
ノースロップN-9M 「Northrop N-9M」

小柳 篤司    コヤナギアツシ       . 

ノースロップN-9Mとは、XB-35爆撃機を開発する為に製作された空力試験機で、
B-2ステルス爆撃機の先駆けと言えるユニークな姿の全翼機です。

 1941年に米陸軍航空隊は10,000ポンドの爆弾を搭載し10,000海里を飛べる、テン・テン・ボマーの要求を各社に出した。採用されたのはレシプロ6発のコンベアB-36超重爆だったが、陸軍はB-36がB-29と比較して余りにも高価で巨大なので、当時ノースロップ社で計画していた一回り小さくても長距離を飛べる全翼爆撃機XB-35に注目し、1941年11月に原型機2機、量産機200機を発注した。
  ノースロップ社で1942年からXB-35の開発が始まったが、データ収集の為に1/3程度の大きさの空力試験機のN-9Mを4機製作し、1号機は1942年12月27日に初
飛行した。XB-35を開発する為のデータ収集やパイロットの訓練に使われたが、1号機は1943年5月19日に墜落した。XB-35は開発中止となった為、4号機を除いて全てスクラップにされた。プレーンズ・オブ・フェイム博物館で保存されていた4号機はレストアされ、40年以上の歳月を経て1994年11月8日に再飛行し、現在も航空ショーでデモフライトを披露しています。

撮影時期:2012年5月4日(土)
撮影場所:プレーンズ・オブ・フェイム博物館 http://planesoffame.org/


写真1 機体の右斜め前。



写真2 機首を正面から。



写真3 右旋回。外翼前縁に設けられたスラットが見えます。



写真4 右旋回。全翼機は尾翼が無いので、代わりに翼後縁のスプリット・ラダーを使用します。



写真5 左翼後縁のスプリット・ラダーが開いています。
左右の抗力を不均衡にして、方向舵と同等の機能を果たします。



写真6 後方から。姿勢を水平にしたので、スプリット・ラダーが閉じています。



写真7 外翼下前縁のスラットが見えます。



写真8 右翼後縁のスプリット・ラダーが開きました。



写真9 右翼が下がり右旋回します。




Home >Photo特集   チノ航空ショー・レポート(その10) ノースロップN-9M 「Northrop N-9M」

Vo55 2013 May. www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /editor Hiromichi Taguchi 田口博通
  無断転載を禁ず  リンクフリー
「webモデラーズ について

資料記事

TOTAL PAGE