Home  >コラム<日本航空史>  VTOL/STOLの時代 フライングテストベッド

誌上個展

<日本航空史>
VTOL/STOLの時代 フライングテストベッド

  by 加藤 寛之
プラモデル コラム

 このハシゴのような物体が「フライングテストベッド」と呼ばれるVTOL実験のための飛行機。「FTB」と表記されることもある。 絵葉書の画像は、その浮揚シーンである。




 一時期、世界各国でVTOL/STOL機が試作された。「航空情報」1955年6月号には、ロールスロイス社やベル社のVTOL機が紹介されているし、日本の「フライングテストベッド」完成を伝える「航空情報」1968年7月号には、FA-200エアロスバルを改造したSTOL機、ハノーバーショーで公開されたフィアット・VFW共同開発のSG-1262が載っている。 「フライングテストベッド」がホバリングに成功したとこを伝える「航空ファン」1971年3月号では、ナマズのようなヤブレフのVTOL機とミコヤンのSTOL機フェイスレスの写真も掲載されている。あっちでも、こっちでも、すぐに飛び上がる飛行機を研究していた。




 ハシゴのような「フライングテストベッド」はどの程度の飛行実験のために造った物体かというと、それは「航空情報」1968年7月号から引用したい。「・・・、いわば“ちょっと浮いてみる”だけのもの。しかし、VTOL研究には欠くことのできない重要なものである」という。これらの実験機はその後、モノになったものがいくつかあり、多くは消えてしまった。
各務原市にある「かかみがはら航空宇宙科学博物館」は、日本が開発したVTOL/STOL機を何機も保存しており、「フライングテストベッド」もここが保存している。興味深い博物館だが、これらの飛行機はどうもプラモデルになりにくい。
 私の住む家は、米軍横田基地の飛行ルートに近い。オスプレイは、既に飛んで来た。そのときはローターを前に向けていたので、大きなプロペラをパラパラと回す不思議な飛行機だった。プラモデルも結構売れているらしい。


  Home > コラム<日本航空史>  VTOL/STOLの時代 フライングテストベッド

Vol.85 2015 September.   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /  
           editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー
「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」

プラモデル模型製作記事

TOTAL PAGE