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特集  ソビエトAFV

(Photo) 豆戦車 T-37A TU

by  コルディッツ
博物館写真

 T-37は、1931年にソ連がイギリスから輸入したガーデンロイドD-12水陸両用豆戦車を、国産化して大量生産したT-33を改良したものです。改良点は車体を大きくし、足回りを変え、7.62mmDT機関銃1挺を載せた小型砲塔を車体の右側に取り付け、2名の乗員配置をタンデム式から並列式に改めたことです。製造費用が廉価なこともあり、1933年から1936年にかけて2,000輌以上が生産されました。
 スウェーデン戦車博物館の展示品の中に、そのT-37A UTがありました。T-37Aは、T-37の車体を延長し操縦手席前面の装甲板を湾曲化させたタイプで、UTは無線を追加装備した指揮型にあたります。
 ノモンハン事件(1939年)、ソ芬戦争(冬戦争、1939年~1940年)、独ソ戦初期(1941年)に戦闘に参加していますが、弱装甲(最大10mm?)かつ軽武装で、数多くのガーデンロイド豆戦車を輸入し、また発展させた諸国(フランス、イタリア、ポーランド、中華民国…)の豆戦車と同様に、例外的な活躍はあっても。結局戦闘に貢献できませんでした。
 博物館の展示品は、1939年にフィンランド軍が捕獲、翌年スウェーデンからの義勇兵に贈与されたものです。日本では、冬戦争におけるスウェーデン義勇兵の活動は、滑稽譚としての紹介が多いようですが、T-37A UTの入手は、その非同盟武装中立政策の下での情報活動の優秀さを示しているのではないでしょうか。


T-37A UT  スウェーデン戦車博物館(アーセナル)にて  2014年6月撮影  










 砲塔からネズミが顔を出している意味は分かりませんでした…




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