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飛行機プラモデルの製作

 メッサーシュミット Bf109E-4
(エアフィックス 1/72)

  by 加藤 寛之




  航空情報編『第2次大戦 ドイツ軍用機の全貌』(初版は昭和33年、古!)を開き、Me109を見ると(もちろん「Me」です)B型は1937年から部隊配属が始まったとあった。日本式でいえば「97式戦闘機」である。これで大戦末期まで働き2000馬力級のエンジンを積んだというのだから、猛烈な飛行機だ。日本だったら、97戦に誉発動機を搭載して送り出したようなもので、考えられない暴挙である。それはさておき、今回はエアフィックスの新金型メッサー、Bf109E-4を作ってみた。  表現豊かに良く出来た部分と、ちょっとほにゃらら部分が同居して、いかにもエアフィックスらしいプラモデルだ。今は円安が進んで値上げになっているが、これを買ったときは650円くらいだったはず。それでカルトグラフのデカール付だから、これで売れないはずはない。




 コックピットは、側面は胴体内面のモールド、これに凹形状の床板、計器盤、照準器、操縦悍、ペタル、椅子を付けるという、普通の構成。計器はデカール表現。機首には、胴体と一体のエンジンを内蔵するのが特徴。機首上下のカバーは、上下方向で抜いた別パーツになっているので再現度がよい。 エンジンに手を加えたい人は自分で工作すればよく、私みたいに外形のみでよいならば穴から見える部分だけ内部構造を塗ってカバーを接着しておけばよい。排気管は外側から別パーツを接着する、常識的な構造。内翼下面にある冷却器を塗装後に取り付けるならば、事前に調整をしておくこと。そうそう、左右の胴体を接着する前に、水平尾翼の取付け穴が適切かを確認したほうが良さそうだ。




 主翼はエルロンが下面と一体成型、フラップは別パーツで上げ下げを選択して固定する。どちらも後縁が薄くなるので、なかなか良い。一方、別パーツだと隙間をどう処理するかを決める必要があるのだが、私は主翼と一体成型だったように見せるために隙間を埋めた。胴体への主翼のはめ込みはややきつかった。これでは上反角不足になりやすいので、胴体側のフィレットを軽く削って改善した。  最近のエアフィックスのキットは、細い部品が途中で折れやすい。今回もアンテナ柱と主翼下面のマスバランスが折れてしまった。そこで試しに、それ以外の部品はランナーに付いている時点で流し込みタイプの接着剤を全面塗布し、乾いてから切り離してみたのだが、それ以降は折れなかった。偶然かもしれないので、また次に試してみようと思う。




 塗装はまたまた超テキト~である。主翼前縁は真っ直ぐに下面色が出ている指定だが、波線状にした。これは、まったくの個人的好み。色あいもそれなりで、考証なし。垂直尾翼のカギ十字は、図や箱絵のどこにも描かれておらず、付ける位置が分らない。安定板に棒状のマークがあるので、これにかからないように小さなマークを安定板に貼ることにした。 ホントはどうなのか根拠なし。まあ、いいや。塗りあがったら単調でつまらなかったので、下面色と明るい上面色の部分に汚しをいれた。いつものように、濃い色の部分はほとんど手をつけていない。全体が同一の調子になると、私は面白くないと思うのだ。



 出来上がった雰囲気は、きゃしゃで機械的な感じのメッサーが表現されていて、しかも精度追求というよりは模型的な印象強調を感じて好ましい。もう一度書くが、いかにもエアフィックスらしい。  さて、オマケ。私はず~~っと、「戦前はMeで、戦後も昭和45年くらいまえはMeだった」と思ってきた。ところが『世界軍用機集』(「海と空」臨時増刊、昭和13年)を見たら、「B.F.W. Bf109型単座戦闘機」とあった。これには驚き。ちなみに、この本の監修は木村秀政氏、・・・ウ~ん、さすがだ。


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