塗装もせずとも、スナップで接着の必要も無く、誰にでも完成できる現代のメタルカーキットの中に、プラモデルの原点を見たような思いがしました。
ミニカー専業メーカーの作るキットは、例えば、ライトのベースは必ずメッキ部品で、また、ウインドーの枠もメッキ部品で用意と 各部に細かい配慮がされており、完成した姿には破綻がありません。例えば、テールランプは透明レッドの部品で、そのライトベースはメッキ部品です。そんな行き届いた配慮にカーモデルに対する愛情を感じます。
それが実感を高めている要因でしょう。
今月号にタミヤのプラキット ポルシェスピードスターを無塗装で製作した記事がありますので、それとの比較で見ていただけたらと思います。
手を加えるとすれば、ボンネットやドアの裏に自分で塗装するくらいでしょうか。ウインドーやヘッドライトカバーの透明部品に厚みがあるなど、大味な部分もありますが、ミニカー特有のおおらかさも持ち味の一つでしょう。 |
|
さて、完成車のフォルムはどうでしょうか。
テスタロッサのフロントのボリューム感などさすが、イタリアメーカーだなと感じます。
このテスタロッサは同じ部品からメーカー完成のミニカーとしても売られているので、模型店の店頭でご覧になった方も多いでしょう。
メーカー完成のミニカーとユーザーが完成させるメタルキットの違いは、カーモデル組み立てのメカニックな楽しみの部分をユーザー側にもたらしてくれることでしょうか。 完成すれば、メーカー完成のミニカーと同じ完成度となり飾っておくことができます。ここもポイントの一つでしょう。
塗装済みのメタルキットはさらっと簡単にカーモデルの楽しさを存分に楽しめますので、プラモデルのカーモデルの未完成病に陥った方にもお奨めです。
もう一度、組み立てから完成に至る模型の楽しさを味わってみませんか。その楽しさには、プラモデルも塗装済みのスナップキットも境はありません。新たな世界が必ずや開けること、請合います。 |