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特集 複座練習機

(Photo) Walk Around 富士T-7初等練習機 

by  webmodelers編集部

 富士T-7は、航空自衛隊で現在 使用されているタンデム複座初等練習機で、航空自衛隊のパイロット養成を目的とした初等訓練に使用されています。老朽化したT-3の後継機として富士重工業(旧中島製作所)が「T-3改」として開発、製造しました。
 2002年(平成14年)7月9日に初飛行し、2003年(平成15年)4月に「T-7」として制式採用されています。配備は防府北基地の第12飛行教育団、静浜基地の第11飛行教育団となっています。発注は平成18年度で終了し、2008年(平成20年)度に3機(通算49機)が納入されて配備が完了しました。

 T-7のご先祖はT-34メンターです。T-34メンターの改良型がT-3、T-3の後継機がT-7という系譜です。
T-7は機体価格を抑えるため、可能な限りT-3との部品の共通化が図られました。機体形状はほぼ同一で、翼形や垂直尾翼(後退角を付けた)に改良を加え、運動性能が向上しています。
T-3からの最大の変更点は、使用燃料をジェット用に一本化するために、レシプロプロペラ機だったT-3からターボプロップエンジンに変更されたことです。
海上自衛隊のT-5に搭載されたターボプロップエンジン(ロールス・ロイス250-B17D)の離陸出力増加型である250-B17Fを採用しています。これにより、速度の向上や運用の効率化をもたらしました。
 エンジン換装のため、T-3より機首が550mm長くなっており、コックピットのスペースもT-3よりゆとりを持って設計され、冷暖房も加えられるなど搭乗環境も改善しています。

諸元
乗員 - 2名
全長 - 8.59m
全幅 - 10.04m
全高 - 2.96m
最大離陸重量 - 1,585kg
エンジン - ロールス・ロイス 250-B17F ターボプロップ 1基
出力 - 離陸時450馬力、連続最大出力380馬力
最大巡航速度 - 203kt(376km/h)
上限限度 - 25,000ft(7,620m)

 残念ながら T-7のプラモデルは発売されておらず、T-3 (ハセガワ1/72)から改造を行うしかないでしょう。

撮影 2013年9月百里基地祭 展示エリア  
静浜基地第11飛行教育団所属機 46-5919


(Photo1)  左側面 ホワイトとレッドに塗り分け、翼端がディグロゥという典型的なトレイナー機塗装となっている。



(Photo2) 正面から 



(Photo3) 左正面から 



(Photo4) 左側面



(Photo5) 左後方から



(Photo6) 機首左側面と前脚 



(Photo7) 機首右側面 展示機のプロペラは下側の2本の端に赤い安全カバーがかけられている。また、強風でのプロペラ回転防止のため、機首両側の排気管と結ばれて固定されている。



(Photo8) 胴体中心部 主脚。 胴体左側には小さいエアスクープがある。



(Photo9) 尾翼 後退角がついている。
第11飛行教育団のマークは 富士山に11を図案化したものである。



(Photo10) 尾翼 側面にはアンテナがついている。



(Photo11)  機首 




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