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温故知新シリーズ第22弾

A-7AコルセアⅡ(レベル 1/72)

by ヒサマロ




 どうもヒサマロです。今月の温故知新シリーズはレベル1/72のA-7AコルセアⅡ(キットNo.H-114)を取り上げさせていただきます。このキットはハセガワに次いで1968年頃発売されました。 ハセガワの当時の付属デカールは訓練部隊のものでしたがレベルは初の実戦部隊VA-147のものでボックスアートともども当時憧れましたが、輸入品は600円とおいそれとは購入できませんでした。その後グンゼから国内販売されてやっと入手して製作した思い出があります。




 それではキットを眺めてゆきましょう。全体は当時のことですから当然凸モールドですが、どうしたことか動翼部まで全て凸モールドなのはいただけません。ここは動翼部とキャノピー可動部は筋彫りしました。コクピットは当時の常とう手段でパイロットとシートだけです。シートの方はなかなかエスキャパックぽいのですがパイロットの方はおそまつなのでジャンクパーツよりもう少し男前をスカウトしてきました。 これらを塗装して床板兼ダクト上面に接着したらあとは全て黒く塗っておしまいです。だってキャノピー付けたらパイロットとシート以外はほとんど見えませんので、これでいいんです。エアダクトはよく考えられていて実機と同じように後方に持ち上げれてコクピット後方のバルクヘッドに繋がるという方法は、ハセガワのキットより断然実感があり、さすがに本場もんは違うなと感心したものです。このスタイルは以降のコルセアキットの定番になりましたね。ダクト内を白く塗って継ぎ目をやすり、再度白く塗り直します。




 尾部は側壁をミスターカラーNo.27機内色で塗り、ジェットパイプを焼鉄色で塗って所定の位置に接着しますが、筒抜けになった状態ですのでプラ板でふたをしておきます。エアダクトを組み込んだら左右の胴体を接着します。合いはまあまあです。エアインティークリップとダクトの継ぎ目もパテ埋めして整形しておきます。主翼は内翼は上下接着で外翼は折りたたみ状態と展開状態の選択式になっています。 主翼と胴体の接合部には結構大きな隙間が出来るのでプラ板とパテ埋めで処理しておきます。水平尾翼の形は後退角がつきすぎて少々変ですが、ここはキットの個性と割り切ってそのまま使用します。合いはベロの部分を多少削ればきれいに接合できます。今回私はVA-155 Silver FoxesのマーキングにしたかったのでB型に改造しました。と言ってもラダ―下のECMアンテナを削り取っただけですので誰でも出来ます。




 さて、これで士の字になったので塗装に入ります。いつものように筆塗りで上面ライトガルグレー、下面インシグニアホワイトはミスターカラーをそのまま使用。ウオークウエイはブラックグレーを使用しました。筋彫りした動翼部にはタミヤのスミ入れブラックを流し込んでおきます。マーキングは昔から作ってみたかったVA-155をチョイス。約40年前に購入しておいたマイクロの72-81を使用しました。若干黄ばんでいましたがマイクロリキッドフィルムを使わずとも普通に使用できました。さすがマイクロ!と褒めたところで「あれっ?VA-155って第5スコードロンだから、モデックスは500番台じゃなかったっけ?マイクロは400番になっているぞ。」 あわてて資料とネットで検索してみるとやはり500番台の機体しか出てきませんでした。昔のマイクロはこういうチョンボを時々やるんだよね。急いでデカールのストックからあちこち引っ張ってきて事なきを得ました。問題は垂直尾翼に貼る大判のグリーンのマークなんですが、デカール貼りがあまりうまくない私はこのまま貼ったら、失敗するのは目に見えています。そこでいくつかに分割したうえで貼りこんでみました。ついでに少しオーバーサイズですのでトリミングしながら何とか無事に貼り終えました。細かいコーションデータは目立つ所のみ使用。




 塗装とデカール貼りが終了したところで、脚関係と兵装類を取り付けます。前脚部分のカタパルト・ランチバーが省略されていますが、さすがにここは目立つとこなのでプラ板とプラ棒で自作しました。ついでにキャノピー直後のアンテナと左側胴体下の燃料放出ベントもプラ板で付け足しておきます。 キットの兵装類はサイドワインダーと爆弾が用意されていますが、爆弾類は貧相でしたのでハセガワのウエポンセットから転用しました。また、外側のパイロンの取付位置が内側に寄り過ぎていますが、ここも目をつむりました。




 さあ、これで完成です。高校の時以来久しぶりに作ったレベルのコルセアですが、少々手を入れて上手にお化粧を施せばまだまだいけるのではないでしょうか?何よりも二日で士の字になってすぐに塗装に入れるのはモチベーションが高いまま維持されて、プラモデル本来のインスタント性が損なわれていないのは私のような未完成病を長らく患っていた者には大変喜ばしいキットだと言えるでしょう。 VA-155の隊名にちなんだキツネの顔をラダ―に描き、第5スコードロンのグリーンを垂直尾翼に大きくあしらったマーキングはとてもオシャレだと思います。




この当時の空母オリスカニ―には他に第3スコードロンにVA-153ブルーテイルフライズ、第4スコードロンにVA-215バーナウルズのA-7Bが揃っていますのでこちらも製作したくなってきました。 そうすると第1~第2スコードロンのF-8Jクルーセイダ―もと夢が広がっていきます。いつになるかわかりませんがキットや別売りデカールも数多くストックしているので一歩ずつ着実に進めて行きたいですね。では、また。




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