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特集 日本の名車

 330 セドリック (アオシマ 1/24)

  by KOZY商店

1.はじめに
 こんにちは。KOZY商店です。アオシマの1/24 330 セドリックです。昔のアクションドラマ・西部警察の影響で人気があります(劇中では主にやられメカでしたが)。実車の方も旧車雑誌などでは良く取り上げられています。
模型の世界でもこの車は人気がありまして、カーモデル専門誌ではしばしば作例が登場します。プラモはアオシマの1/24と旧LS(アリイ・マイクロエース)の1/20の他、ミニカーでもトミカや1/43スケールで発売されています。

図1 完成図



2.キット内容
 アオシマの330セドグロは1980年代の「ザ・チューニングカー」がルーツだったと思います。あのシリーズは箱絵が秀逸で、当時はガンプラ並みの値段でしたので楽しまれた方も多いのではないでしょうか。他車種ではブタケツローレルやブタ目チェイサー、スカイラインジャパンなどがあり、現在でも仕様変え・パッケージ変えで再販されています。 ボックスアートです。「ザ・チューニングカースペシャル」のラメ仕様。2000年代に再販された復刻版になります。ボディは銀や赤のキラキラ粉を練り込んだ色プラ成型の特別仕様です。ただしモーターライズ、ムギ球点灯のギミックは廃されています(図2)。

図2 ボックスアート



 パーツです。当時の車プラモの標準的な構成でしょうか。グロリアの場合はエンブレムのモールドが異なっており、ボディは別の金型を起こしたのかもしれません(図3)。

 このシリーズは最初からオプション改造パーツが成型されており、実車オーナー気分でカスタムを楽しめます。現行品の不要パーツはスイッチ部品で、モーターライズだった頃の名残りです。
復刻版で少し残念なのは、パーツ類が無粋に箱に詰め込まれているだけで味気無い事です。当時モノではタイヤの帯留など内部包装にも凝っており、「箱を開けた時の高級感、ワクワク感」の演出があったような気がします。うーん、皆様どうでしょう…?

図3 パーツ構成



 デカールです。ナンバープレートやストライプの他に、族ステッカーがたくさん付属しています。一例として「愛国」「特攻」「極道」「亜無亜奇異(アナーキー)」など。イデオロギーの整合性が取れていません(図4)。
 マル暴デカールには何か書いてあります。拡大して読んでみましょう。「暴走族と言われようがこのマシンの爆音が俺の身体を熱する 青春の一ページだと思ってもう少しの間しんぼうしてくれ おふくろよ」とありました(図5)。アオシマさんらしいですね。

図4 デカール

図5 マル暴デカール



3.製作
 さて製作開始です。まずはボディ塗装です。いきなり失敗しました(涙)。本キットは成型色そのものがボディ色なので、いわゆる「簡単フィニッシュ」で済まそうとウレタンクリアーを直吹きしたところ、「サメ肌フィニッシュ」になってしまいました。どうやら溶剤が強すぎたようです。アフターサービスから白ボディを取寄せ、GXメタルダークブルー&ウレタンクリアーで仕上げました(図6)。 その他のパーツもインストに従い塗装しました。シートはクリームイエローと白の混色指示ですが、前者は水性ホビーカラーにしか無い色で、乾燥時間が遅すぎるのでMr.カラー混色で対応しました(図7)。塗装が済んだら組み立て工程です。


 図6 ボディ(奥は失敗品)
図7 塗り終えた各パーツ


 前輪ステアの部品は少し注意が必要です。アオシマやフジミの古い車プラモは大抵この箇所が華奢で折れやすく、真鍮線で継ぐなど知らない子供時分は最大の難所でした。(図8)。
 後はインストに従ってシャシー裏とフロア部品を取り付けてしまえば車体側は終わりです。上げ底はなし。この時代のカーモデルはディスプレイ/モーターライズを両立しているものも多く、今より凝った設計のキットが多かったような気がします(図9)。

図8 前輪ステア回りパーツ
図9 シャシーと内装



 最後にボディをカパッとはめて外装小物類を取り付ければ完成です。ステッカー類はいったん透明プラ板(食品トレーの蓋)に貼ってから切り出し、適当な場所に水性ボンドでペタペタ貼りました(図10)。 図10 ボディ組み付け


4.完成 
 完成した330セドリック。なかなか迫力のフロントマスクです。昔の車は個性的なものが多く、一目見ただけで車種の判別が容易でした(図11 図12)。  今回はお気軽製作で、定番工作の「サフ吹き」「研ぎ出し」は無し。パーティングラインの処理すらしていません。それでもまあまあの仕上がりにはなってくれました。メタルカラーの乱反射でしょうか、細かいゴミがあまり目立たないのは新発見です。失敗したボディは廃車仕様で再利用を考えています。

図11 完成図



図12 完成図




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