Home  >2017年5月号 > 飛行機プラモデル製作 >フォッケウルフ Ta 183 (PMモデル 1/72)

特集 試作機、計画機、変な形

フォッケウルフ Ta 183 (PMモデル 1/72)
Focke Wulf Fw Ta 183 (PM-Modell 1/72)

by  田口博通 Hiromichi Taguchi




 実はこのPMモデル1/72 Ta183は2015年5月号のドイツ試作ジェット機に合わせ、フーマモデルTa283 と並べたいと思って完成させていたもの。
 しかし、同号のTOSHIさんによる素晴らしい同機の作品.と重なってしまい、 一時 ほとぼりが冷めるまで保留とさせていただいた。
今回の特集で、やっと発表のが機会が巡ってきて、完成モデルも喜んでいるだろう。
 
 このPMモデルのTa183は、いかにもの簡易成型でボーとしたモールドで、細部にはこだわらずのスタイルモデルという出来。
今回は、Fw283と並べることを念頭に全く手をいれずにキットの味を活かす方向で作っている。
 本機Ta183はジェットエンジンを作動させ、音速突破を狙った計画戦闘機だった。
 機首にはMk103機関砲を4門搭載し もし実用化されれば バッタバッタとB17を撃ち落とし、暴れまわり、ヨーロッパの空を制覇したことだろう。 主翼は強い後退角が付いた直線翼で 胴体も短く、これはMIG-15の原型?」なんてことを想像させる。
Ta183のスタイルは 長い垂直尾翼と ヒレのような水平尾翼に特徴があり、かっこいいというよりも、これはスズメか?金魚か?というイメージで、まさしく 「試作機、計画機、変な形」にぴったりだと思う。
もちろん、計画機ゆえのスタイリングで実機は完成していない。



製作

 PMモデルの1/72キットは、外形はたぶん出ているのだが、簡易成型らしく、パネルラインは極簡単。1960年代のプラモデルを彷彿とさせる。ま、計画機ということで目をつぶれば、部品点数も少なく あっという間に完成する。
これが、自分の技量を考えずにコクピットや脚、エンジンなどに手を入れることを考え始めるとドツボにはまり、完成しなくなることが見えているので、キットのまま とにかく完成できる道を選んだ。
前輪式のため、機首にはオモリをしっかり仕込んでおいた。




  塗装は、グリーン系の迷彩塗装とした。
下面はライトブルー76(MrカラーNo117)。上面はブラウンバイオレット81同No121)とライトグリーン82(同No122)のインクスポット迷彩。
 当初は機体数字と部隊マークは実戦配備機それらしく流用したいと思ってはいたが、
 試作機らしさを出すのも「いいかな」と考えが変わり、あっさりと国籍マークだけ貼った。油彩のバーントアンバーによるスミイレとウエザリングのみ施している。



 こんな計画機が本当に飛んだら、ヨーロッパ戦線は形勢が変わっていただろうか? 
 やはり、実用化されたME262の方がジェットエンジン2発でパワーも速度もあり、安定的な性能は上だったはずと思える。
 ミーティア VS Ta183やMe262との空中戦を見たかったが、実現したら良い勝負だったのかもしれない。
 フーマが倒産したらしいという情報があり、残念だが、ドイツ計画ジェット機はコレクションしたいアイテムだ。



  Home>2017年5月号 > 飛行機プラモデル製作 >フォッケウルフ Ta 183 (PMモデル 1/72)
Vol.105 2017 May.   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /  
         editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー
「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」

プラモデル模型製作特集2

TOTAL PAGE