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バイクプラモデルの製作

 スズキRG250Γ (タミヤ 1/12)

  by KOZY商店

1.はじめに
 こんにちは。KOZY商店です。タミヤの1/12 RG250Γです。初年度(1983年)1型になります。当時はまだ「バイク=不良の乗り物」として認識されており、保安基準が厳しくフロントの風防ですら認可が下りなかったそうです。そんな時代にポンと現れた本車両は若者層を中心に大ヒットし、レーサーレプリカブームと呼ばれる現象を巻き起こしました。  ガンマの登場をきっかけに80年代のスポーツバイク市場は年々スペック競争が過熱し、何かと社会問題も併発したので、今から見ると功罪両面があったのでしょう。しかし重要な輸出産業の一つである二輪業界をレベルアップさせた功績は間違いないものであり、(社)自動車技術会の「日本の自動車技術240選」の一つにも選ばれています。

図1 完成図



2.キット内容
 ボックスアートです(図2)。タミヤオートバイシリーズNo.24。Ⓒ1983とあり、旬を捉えた素早いキット化です。オークションで入手した小鹿タミヤ物になりますが、現在でもスポット生産されます。 他にフルカウル版と3型(4型?)ウォルターウルフがキット化されました。アオシマからも2型がキット化され、これもたまに再生産されます。

図2 ボックスアート



 パーツ構成です(図3)。計5枠。こういう古いキット個体は、箱を開けると中から何やら懐かしい香りが漂ってきます。昔の模型店に入った時の「あの匂い」です。匂いの正体はゴムパーツなのか?あるいはただのカビ臭なのか???詳細は不明ですがご存知の方はぜひ教示ください…。
 デカールです。(図4)。標準塗装の青白のみ。青のパターンはデカールで仕上げるようになっています。紺の部分に関しては塗装で仕上げた方が良さそうです。フルカウル版では限定の赤白も追加されています。

  図3 パーツ構成
図4 デカール   


3.製作
 初めにデカールの前処理をします。今回のキットは少し黄ばんでいたので2日ほど天日干しして黄ばみを抜き、マイクロの液体デカールを筆塗りして補強します。これは非常に便利なもので、なぜクレオスやタミヤから類似品が出ないのか不思議です(図5)。
 次に外装を仕上げます。紺の部分は塗装で、ストライプ部分はデカールで仕上げます。紺はC2黒とC5青を重量比1:1で混色です。アッパーカウルのナックル部分は白デカールを三角形に切り抜いたものを貼りつけました(図6)。


図5 デカールの補強
図6 外装仕上げ



 外装が仕上がったら一安心です。あとはチマチマと細かいパーツを塗っていきます(図7)。ブレーキディスクの穴は長円形なので無理に開口せずスミ入れで済ませました。 組み立てはタミヤさんらしくカッチリしており、インストに従えば確実に組み上がります。アッパーカウルは正面と左右の3点留めですが、ここもはめ合いがしっかりしており斜めに付く心配がありません。


図7 塗り終えたパーツ



4.完成 
 完成したガンマ(図8~図10)。1/12スケールでありながらアグレッシブで乗り手が熱くなるようなスタイルです。以前製作したフルカウル版と比較すると峠でコケた風に見えなくもありません。が、この時代はハーフカウルの方がむしろ流行りだったのかもしれません。翌年デビューした初代GSX-R(400㏄)もこんな感じだったと思います。 キットについてはパーツも少なめで合いも良く、作り易いキットでしょうか。さらに特筆すべきはインストの実車解説が非常に詳しく書かれている事で、二輪専門誌でもここまで踏み込んだ解説はしてないと思います。タミヤさんの真面目さが伝わってくるような、良いキットでした。

図8 完成図


図9 完成図


図10 完成図



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