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フィアットG55チェンタウロ 1aスコードロン1944年5月
 (スウォード1/72)

by 寿




 発売されて速攻で買って速攻で作ってしまったチェンタウロ。やっぱ新作はエエもんじゃね。わくわく期間中のただ中で制作に没頭できるからには、思わず制作速度も上がろうと言うモノですよお兄さん。
しかしピッチは上がっていても久々に面相筆でのオール筆塗りで仕上げたもんだからいつもより余計に手間暇かかっちゃって本末転倒、みたいな?実際、当初のハイテンションとは裏腹に予定の倍くらいの日数が掛かっちゃったは内緒だ。




 しかしそれは兎も角、最近のスウォードは精力的に大戦レシプロ機を出してきてくれてひじょ~に嬉しい!ア~ンド頼もしいかぎりです。この絶妙な機種選定に加えて見事な実機把握と素敵なプロポーション。大手のインジェクション顔負けの精密モールド。7種類にもおよぶ豊富なフルカラーの塗装図に質の良いデカール。
おまけに2in1なんて太っ腹な商品展開してくれるお陰でお得感も倍増という、まさに盆と正月が一緒に来たようなお目出度い製品なのでありますですよ。しかも駄目押しでボックスアートも「やってヤるぜ、アメ公の爆撃機ども」てなヤル気まんまんな感じが剥き出し。お陰で制作意欲も問答無用の赤丸急上昇っぷりでもーはち切れんばかりです。




 いやぁ商売うめーなぁ、最近のチェコプラモ業界。まんまと乗せられちまってますわ。おまけに昨今の狂乱とも言える模型のお値段の高騰ぶりに反するがごとくのリーズナブルなお値段。
マニアックな機種選定とはいえ、確かに好き者モデラーの心を鷲掴みでしょうなぁ。まぁわたしも件の罠にはまった一人だったり訳ですが・・・・




 しかしコレは、買って作って楽しんで売った方も実績伸びて思わずにっこり、ってところではないでしょうか。それで互いに満足してればそれで良しという気分でもあります。なんか問題ありますかね?
 所謂「みんなで幸せになろうよ」ってことでw



製作の詳細

(写真1)2in1なんで二機分入ってる。箱に書いてあるがごとし、な訳ですが実際に目で見てみるとではお得感がダンチでございます。でも逆に一機作ったところで箱は減らないってことでもある訳で・・・・

(写真2)機体内部はやっぱり簡易インジェクションのレベル。でもちょっと昔に比べたらずーっと良くなってる。あちこち削らなくても指定された位置にシートがくっつくし。でも計器板の位置決めはちょびっと悩んだかな。



(写真3) しかーし、ネガティブ案件はここまで。胴体左右を貼り合わせたら後は一気に進みますぜお客さん。接着剤でごーいんに貼り合わせた後に瞬間接着剤で裏打ち補強してセロテープで養生。このまま一晩ほったらかしです。確実な接着こそプラモの基本ですがな。

(写真4) ある意味このプラモの胆。フォッケのドーラよろしく脚庫の隙間からエンジンの補機類がチラ見えしてる。レジンでの安直なフタと言う人も居るかもしんないけど、「見えるところは最低限でもらしく作る」って良心が素敵。簡易インジェクションならではの小技ってところでしょうかね。


(写真5) 胴体がくっついたら翼も付けて、ついでに尾翼も張っ付ける。そしていつものように赤褐色でスミ入れ。おおっ、完成まであとちょっとだぞ。(だけどもちろんそんなんは錯覚だ)

(写真6) 脚庫を塗ったら下面色を下塗り。うーん、下塗りが濃すぎた?スミ入れがほとんど見えなくなってしもうたがな。


(写真7) でも気にしないでおく。気にしだしたら負けだ。上面の下塗りはダークイエロー(デドゥンケルゲルプ)で。

(写真8) 塗料が乾くのを待つ間、小物類の塗装をば。キャノピーはいつものごとく接着面を黒で塗っとく。地味だけどこの工程、シルバリング防止には欠かせませんな。


(写真9) で、今回はちょびっと調子に乗っていたもんだから全面面相筆での筆塗りと相成ります。選んだ塗装は三色スプリッターなのでエアブラシよりは楽かな~なんて思っちゃったりなんかして。制作時間だけを考えれば些か浅はかな選択でした。

(写真10) でもまぁ何ですな。時間はかかったけど筆塗り自体は楽しかったので、コレはコレでよし。早くできるに越したことはないけれど、それ以上に大切なのは如何に楽しく作るかってことなので。苦悶しかない趣味は趣味と言えんのじゃ。


(写真11) 予定よりちょびっと遅れたけど無事に完成。うーん、やっぱ出来上がったときの嬉しさは一際じゃのう。筆塗りの色合いも思った以上に筆目にしっくりと馴染んでくれて、やっぱ塗装の「決め」は艶だと改めて思い知った次第。久々の全面筆塗りだったけど、上手くいって良かった良かった。やっぱわたしはエアブラシより筆塗りの方が好き。色目のコントロールが楽だでのう。時間はめっちゃかかるけどね。
 しかしイタリヤ機はかっちょええのう。翼がロングスパンなのも日本人好み。エンジンはトホホだったけど機体の洗練度は高いってところも通じるモノがあるよね。

(写真12) 魅惑のボックスアート。基本CGは好みじゃないけど、この色合いと構図はソソります。うを~、かっちょええぞG55。作ってる最中机の傍らに置いて見ながら作ってました。(作ったヤツと塗装違うじゃんってツッコミは無し)やっぱ出来の良いボックスアートはモチベーションを維持してくれる。




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