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飛行機プラモデルの製作

 Mig-19USO (PMモデル 1/72)

  by 加藤 寛之




 『世界の航空機』1952年2月号の特集は「MIG15 の正体」で、それに合わせた「ソ連機の三面図集」が主要記事だ。その図面集にTa-183 にソックリのMig-19が掲載されている。プラモデル史に詳しい方なら知っているだろうが、あのオーロラのMig-19になったナゾのMig-19である。
それを私は作ったことがないのだけれども、Ta-183そっくりで実機はないのだから、Ta-183に赤い星を付ければOKなんじゃないかナ…で、作ってみた。PMモデルのキットにソ連機の味を加え、銀に塗って赤い星をつけてみたのだ。



<改造工作>
 この時代のソ連機といえば、主翼上面の境界層板だ。工作の手間を考えて、片翼2枚とする。ホントならば内翼に付けた方がそれらしいのだけれども、「境界層板で長い翼のねじれ防止を兼ねている」という想定にして、まばらに配置してみた。本当は、せっかく工作するのだから目立たせたいだけだ。
工作としては、ノコで下面にも及ぶ溝を予定の場所に入れ、そこへプラ板を差し込んで接着、整形した。接着は瞬間接着剤を使い、隙間充填剤も兼ねた。キットの翼端はバッサリと切り落としたような形だが、やや不自然。当時のソ連機っぽい形に整形した。




 主翼全体は強い下反角になるように、主翼パーツの付根を斜めに削る。後退角翼のうえに取付け位置が肩翼なので、強い下反角が似合いと思った純粋な空力的判断(ホントか?)。
 翼端にはピトー管を兼ねたバランス棒を装着して、これでも長い翼の空力対策とする(つもり)。
 主翼付根に機関砲を備して、Mig-19っぽくした。胴体にはナゾの吸気口を4つ、細長い膨らみを2本。これでいかにもソ連機になった。
 風防右後方にはアンテナ支柱を立ててみた。機首にはランナーを削って作った「鼻」を付けて置いた。
 ソ連機への改造は以上の通り。書くとすごいが、どれもどうってことない作業。
最後は風防の塗装で、前面の1枚を楕円形に塗っておいた。塗装は、もちろん銀色。赤い星を貼り、機番は連番デカールの「8」「9」をひねって貼り、“手抜きではないぞ”と主張しておいた。


<キットの工作>
 さてキットだけれども、全面が梨地なので銀色に向かない。これはサンドペーパーでシュシュと削り落とす。ほどほどでOKとする。大きなパーツの取付け精度が甘いので、そこは削って何とかする。 例えば、胴体と主翼は下反角をつけるための削り作業の過程で甘さを改善し、接着後にはそこに瞬間接着剤を流して削る作業を2回繰り返して“まあ、OK”にした。ほかの接着にもいろいろあるが、面倒なので書かない。 




主脚カバーの縁を薄くして、前脚カバーはプラ板に変えた。機首の吸気口は底がある。排気口はただの穴でコックピットは床板の接着を省略して椅子があるだけ。後者は私の手抜きが原因だけれども、どうせ誰も気にしないのだから省略OKなのだ。
やっかいだったのは、置いたときに傾かないように主脚の接着位置を調整したことくらいだろう。それもまあ、どうってことないが。



<素晴らしい!完成だ!>
 そんなこんなで、見事に完成! 名前の「Mig-19」は上述の通りで、練習機型にUTIと付けるソ連機に似せてUSOと付けた。ソ連機っぽいでしょ! …エ!、無理? 銀色のTa-183にしか見えない? …ん~ん。


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