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特集 テストプレーン

   メッサーシュミット Bf109X(Aモデル 1/72)

  by 出戻 十三浪  Demodori Tomio


実機について

 X型は、F型ベースだが①単なるBMW801発動機のテストではなく、②操縦席を持ち上げ、涙滴型風防に変更③E・F他と違う新型主翼に変更した全くの新型だった。 1940年に試作されるも性能が出ず放棄された。環形冷却器と組み合わせたDB603等の液冷型計画もありG型以降の主力を狙っていたようだ。

キットの製作

・洗剤で離型剤を落とす。
・仮組と擦り合わせ
水平尾翼と胴体の基部は擦り合わせれば合う。
尾脚は後で差し込めるように加工。
担い棒を差し込む穴を貫通させる。
尾部の補強板はないので削り落として整形。


 方向舵は垂直安定板より低いのでプラ板で増積。
主翼上下は金鑢で裏から削って合わせる。嵌った所で満足したが、厚過ぎる翼端を適当な薄さに削ってから削り合わせるべきだった。
 ピトー管は実機より短いので自作。主翼貼り合わせ前にその取付部を加工。

・カウルを胴体から切り離す。



・操縦席
 座席ベルトは削って板鉛で再現。
 X型以外を見ると計器盤の上がグレアシールド?の上に飛び出ているので、ここを少し前側に削って計器盤を付けると良い。
 頭当ては実機になさそうなので省略。
 
・胴体の貼り合わせ
 風防に対して細いので胴体背部に0.5㎜程度のプラ板を挟んでおくべき。
左右の水平尾翼の基部の高さを合わせることに注意しつつ、まず後ろ側から溶剤系速乾接着剤で貼って行った。後ろが着いたら中部、中部が着いたら前部というように貼っていく。
 パテ盛り整形し筋彫用テープを使って筋彫を入れ直す。
 胴体上部の給油蓋の筋彫を入れるべし。
 胴体先端の切断面に瞬着でプラ板を貼って整形。胴体先端は、気持ち先細りに整形。
 胴体先端に給油蓋を筋彫る。カウルとの接合のために胴体先端内側上下にプラ板でベロを付けた。




 主翼と胴体は気長に削り合わせ。
 主翼上面は棚上げにして、下面と胴体だけで削り合わせ。
 下面を胴体に仮組、これをガイドに主翼上面を胴体に仮接着、下面を外して上面を胴体にガチガチに接着、しかる後に下面を胴体に接着、さらに上下面を接着し、パテ盛・整形すべきだった。 
 主翼上面とフィレットに段差が出来たのでパテを盛り整形。翼胴結合ネジカバーが消えたので、プラ棒から削り出して接着。


 風防は幅が広くはみ出す。接着後、テープでガラス部を養生し艶消黒を繰り返し流して隙間を塞ぎ、溶きパテを盛る。整形でテープが削れて曇ったのでコンパウンドで磨いて透明度を回復。窓枠も削れたので、μテープを窓枠代わりに捨て貼ってマスキング。

 水平尾翼と方向舵を接着。
 

・カウルの細工
 カウル左右を接着。切断面にプラ板を貼って瞬着で隙間を埋め、整形。強冷ファンはイタのフォッケ。プロペラ、その軸を止める輪も流用。
 カウル前部は塞がっているので刳り抜いて整形。開口部を計ってパンチコンパスで基部となるプラ板を切り出す。針穴をプロペラ軸が通るサイズまで拡げ、カウル前部に合うまで円盤を削って接着。これを本体と接着。カウル前部は多少ヒケて歪んでいるのでサフを盛って整形。筋彫を入れ直す。
 カウルの内側縁を薄く削る。その内側側面に排気管として真鍮パイプを刻んだものを左右7本接着。



 ペラは基部にピッチ変更部のリングがあるので、キット部品ならアルミテープの細切りでも巻いてやる。
 ペラは鋭く削ったが漫然とやったので向きによっては反って見える。スピナーは中心部に小穴があるのでピンバイスで開ける。

・細部
 主脚にはブレーキパイプを鉛線で表現。実機写真では脚カバーがないが、出来が良いので取り付け。
 翼端灯は別売レジン。
 翼端の一部をメ社の翼平面図に合わせて削ったが実機には小細工はない。
 方向舵の尾灯の再現はサボった。
 


・塗装
 サフを吹き傷を見つけ修正、又サフ掛け。

 指定は全面銀だが、実機写真から適当な青みがかった明るい灰色を調色して吹きつけた。が、本当は明るめのRLM02かもしれない。
 墨入れをした。 
 
・デカールはマイクロゾルで補強。デカール糊も使用。フィルムは強く軟化剤も使える。余白を切ってから貼っても大丈夫そう。

 指定ではラジオコードは下面だが、実機では上面にある(下にもある筈)。デカールには垂直尾翼の製造番号?があるのだが実機にはない。実機では①胴体先端上部と胴体背部にオクタン△がある②プロペラの根元側に小さな白い四角があるので、再現。



・最終組み立て
 左側の赤灯から翼端灯を接着する。
 尾脚を接着。
 強冷ファン、ペラをカウルに通し裏側から輪を嵌め、Gクリアで止めた。ペラにスピナーを接着。
 これを胴体に接着したが、ベロの位置や長さが良くないらしく瞬着を使って強引に合わせた。
 主脚は脚柱と車輪の角度、前から見た時の角度、横から見た時の角度に注意して取り付ける。直ぐに着くGクリアで仮止めし、キマったら瞬着で固める。
 ピトー管を接着。
 
 平衡錘を主翼に垂直に接着して完成!




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