Home > (Photo)EKW-C3603/F+W-C3605<博物館実機写真<2018年12月号

 特集 複座機

(Photo)EKW-C3603/F+W-C3605

by  コルディッツ
博物館実機写真

 EKW-3603は永世中立国スイスの国立航空工廠(EKW)が開発した戦闘機、軽爆撃機、 地上攻撃機を兼ねるマルチロール機です。スイス空軍で運用していたフォッカーC.V-Eを代替えする目的で製作されたC36を原型にして、1939年に最初の試作機C3601が初飛行しました。イスパノ・スイザYCrsエンジン(860hp)装備の双垂直尾翼で固定脚機でしたが、次の試作機C3602はエンジンをイスパノ・スイザ12Y-51(1,000hp)に変え、C3603で引込脚にして、このタイプが1942年から量産となり、約160機生産されました。  Bf109E前半とBf110後半を合体させたような外見にワクワクしてしまいました。武装はプロペラ軸を通してエリコン社製20mmモーターカノン1門、主翼に7.5mm機関銃2挺、後部座席にも7.5mm機関銃2挺を装備していて、爆弾搭載量は400kgになります。
 戦後も標的曳航機として長く使われ、1968年にエンジンをターボプロップに転換した改装機ーF+W C3605が24機(試作機1機+改装機23機)作られた複座機です。

  EKW-C3603  C-534       2003年6月撮影  
 スイス空軍博物館(デューベンドルフ、チューリッヒ近郊)にて     





  以下2007年10月撮影     



   イスパノ・スイザ12Y-51エンジン(1,000hp)    







  EKW-C3603  C-537
 スイス交通博物館(ルッツエン)にて  2007年10月撮影      









 F+W-C3605  C-497
 スイス空軍博物館(デューベンドルフ、チューリッヒ近郊)にて
  2007年10月撮影
 F+Wはスイス国立航空機工廠(EKW)が1972年に改称された略語です。
 ファルナー・ヴェルケ(Farner Werke)と表記する日本語資料がありました。
 1968年に第二次世界大戦中に生産されたEKW C-3603のエンジンを、
ライカミングT53-L-7ターボプロップエンジン(1,100hp)に換装した機体で、
重心位置を変更しないように機首を1.82m延長し、3枚目の垂直尾翼も
追加しました。1971年から1987年までスイス空軍に従軍しています。      


  F+W-C3605  機番不明
 技術博物館(シュパイアー)にて     2008年12月撮影     




Home >(Photo)EKW-C3603/F+W-C3605<博物館実機写真<2018年12月号
Vol.124 2018 December.   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /  
         editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー
「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」

プラモデル模型製作特集1

TOTAL PAGE