Home > SOC-3 シーガル (ハセガワ 1/72)< 飛行機プラモデルの製作<2019年2月号

特集 世界の傑作機

SOC-3 シーガル (ハセガワ 1/72)

by 寿



 傑作機の特集と言うことでありますが、きっとすっげー有名な機体がずらずらと並ぶんじゃろうと思ったので、敢えてジミな機体をチョイス致しました。たまにはこんな外した展開もイイよね。え、いつもの事だ?イヤイヤそんなことはありませんぜ、滅相もない。でもみんなが同じ事考えてジミヒコーキ大会になったらどうしよう。名前も知らないようなどマイナーな機体が雁首並べてずら~っ。傑作機特集なのに・・・・まぁ、それはそれでオモシロイので良しという気もしますが。
 さて、実は今回の特集に応募するにあたりふと素朴な疑問がありました。傑作機というものはどーゆーモノを指して言えばよろしいんでしょう?世間的な有名どころだったら迷いはないけれど、ジミな連中はどう評すれば良いのかしらん。




 そんな悩みに一筋の光が。
 クルマひょーろん家の福野礼一郎氏がおっしゃるには、「名車と言われているものは、先天的名車と後天的名車がある」のだそうです。前者は「高い理想の元に妥協なく作り上げられた、名車になるべくして成ったクルマ」で、後者は「凡庸な出来であるものの、やり遂げた実績が大きくて名車と呼ばれるようになったクルマ」なのだとか。 
 ほほう、なるほどなるほど。たしかにたしかに。それならばクルマだけじゃなくて他の様々な工業製品にも当てはまりますなぁ。戦闘機ならばゼロ戦やスピットファイアはまさに前者であるし、ヘルキャットやハリケーンは紛うことなく後者です。異論は多々あるんだろうけどw




 あと戦闘機じゃないけどヘルダイバーなんぞは駄っ作機で著名な岡部ださくさんに言わせれば「平時であれば駄作の烙印に相応しい」機体なんだそうですし、初期のヤク戦闘機シリーズなんかも似たようなものかもしんない。ぶっちゃけて言ってみれば、戦争という非日常の出来事に中では様々な非常識が常識として昇格してゆくんでしょうね。(もしかすると堕落のほうかも)

 まぁそんなてんやわんやのお祭り騒ぎの中、「立っている者は親でも使え」「赤ん坊でも漬け物石の代わりくらい出来る」的なイキオイで前時代的なヒコーキが最後まで戦場の第一線で働かせられたのはある意味必然であったのかも。枢軸国サイドでも似たような複葉機はあったけれど、勝ち組であった筈のアメリカでさえこんな機体使っちゃってたりしますからね。別の意味でビックリですよ。いやいやここはシーガルがスゴかったのだと言ってケムにまく方が順当か。



「現場が好むのは扱いが難しいとんがった性能の最新鋭機ぢゃなくて、頑丈で稼働率も高く信頼性バツグンの機体の方なんだよ」ってことで、こやつもまた立派な傑作機なのであります。どっこも恥じる所は無いのであります。 縁の下の力持ちってヤツを軽く見てはイケナイ。下手すりゃ花形戦闘機よりも偉かったりするのだよ、うん。たぶんきっと。
 いやぁ~地味ヒコーキ最高やねw



製作の詳細

(写真1)キットはすんごい年季の入ったハセガワ製。箱もよれよれで、それが逆にのんびりとしたボックスアートと相まってイイ味出してる。背後には大艦隊が居るのにねえ。青空と入道雲のせいかしらん?ちなみにわたくし寿はこのキットを買った記憶がありません。友人連中が我が家を襲撃した翌日、模型棚の中にコレを発見致しました。

(写真2) ばばっと切り取ってバリを取った後にぺたぺたっと機体内部を筆塗り。パーツが少なくて実にやり易い。この辺りが古いキットの良さじゃね。

(写真3) デカールはカサカサでした。水に漬けても全っ然離れてこないし、浮き出したとたんに木っ端微塵になっちゃうし。「やあ、まるで水中花火のやうだね」と笑って見守るのが大人の嗜みってヤツ?まぁ、ほぼ予想通りの展開だよ・・・・

(写真4) キャノピー枠も筆塗りしたかったんだけど、金型が摩耗しているせいかあちこち見えなくなっちゃってる。仕方が無いのでマスキングテープで「枠らしい部分」を際限して塗るハメに。

(写真5) サクっと組み立ててキャノピーと下面を下塗り。本来ならこれで工作はほぼ完了なんだけど、今回は複葉機なんでそーゆー訳にもいかない。張り線もあるしなぁ~

(写真6)

(写真7) 上翼をガイドにして支柱を先に固定。位置決めで間違いないと確信したら瞬間様で固定です。取り敢えずこれで一安心。

(写真8)下面を白っぽいライトグレーでぶわ~っと上塗り。塗装図では白の指定になっているけど、まぁ古い資料のせいで誤謬があるのはしゃーない。資料豊富な昨今でも「なんでこうなった」的なキットは往々にして出会っちゃったりもするしねえ。

(写真9) トライカラーで塗ると決めたはいいものの、寿的には結構悩ましい色合いなのよ。前々回のFM2の時は「こんなもんかな~」的な色で塗ってはみたものの、どうも今ひとつ。あの時はとある名画に触発されてグレー系に落としてみたけれど、今回はちょびっと趣向を変えて青系統でいってみました。やっぱツボどころは明るい水色の部分、インターメディエイトブルーじゃね。取り敢えずネービーブルーと合わせて三色ほど作ってみる。
 今回の基幹色は「ミディアムブルーっぽい色」だっ!

(写真10) 胴体側面と下翼の上面に「ミディアムブルーっぽい色」の部分を塗った後、ネービーブルー部分を塗ってく。下地の後にグレーを混ぜた色でぷーと上吹き。翼端のコーナーは指でマスキング。ナナニイならこれで充分じゃ。

(写真11) 三色を塗り終えたらエナメルでスミ入れ。面相筆にエナメル溶剤つけてちまちまと落としたい部分だけ落としてゆく。凸モールドなんでウォッシングなんぞしたらキレイさっぱり跡形も無く流れちゃうのよ。上翼付けちゃうとこーいった部分は筆が届かなくなっちゃうから、最終的な組み立てはガマンガマン。

(写真12) 張り線はテグスでまいりま~す。マジックの先端で押さえて引っ張って行けば簡単お手軽に黒い張り線の出来上がり。

(写真13) 機体にどすどす穴空けて然るべき所に瞬間様でちょんちょんとくっつけていったら、上翼を接着して穴から通し、オモリを付けてテンションかけます。まぁ、クリップあたりが一番お手軽じゃね。実機の複葉機の張り線はターンバックルでテンション出すのが通例だけど、ナナニイでそこまで再現するのはねぇ~。ワタクシ寿的にはヨンパチでも不要かな、なんて思ってるくらいだし。だもんで今回は全くもって迷いなんざありませんぜ。

(写真14) 上翼に空いた穴はとーぜんパテ埋め。塗装が二度手間?いやいや、色はリタッチと上塗りを繰り返して深みを増すのでありますですよ。

(写真15) 上塗りを終えたらデカール貼ってトップコート吹いたら出来上がり。若干グロスちっくに行きたかったので、セミグロスを何度もぶ-ぶー吹いてます。うーん、我ながら悪くない出来上がりじゃ。まーたかっちょええヒコーキ作ってしもうた。
 自分で作って褒めてりゃ世話無いって?何をおっしゃるウサギさん。モデラーたる者、自画自賛というのも次回作へとつなげる大切な通過儀礼なのであります。いわば心の栄養分?

(写真16) ちなみにカウリングのノーズアートはいつものモデルカステン謹製「ノーズアートクイーン」から。機番共々まったくもってデタラメなので決して信じたりなんかしないよーにw
 あと最後に、ミイラ化していたデカールに成り代わり予備のデカールをこころよく(ここ大事)供給してくれたダビデさんとグスタフさんに心からの感謝を。サンクス!やっぱ持つべきものは友人じゃね。




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