サーブ21のことを知ったのは小学校6年生の頃で、鶴書房出版の「第二次世界大戦戦闘機および攻撃機・練習機」(K・マンソン著、湯浅謙三訳、野沢正監修 昭和45年)に登場した80機中の76番目を見たときでした。震電やXP-55は、確かプラモデルも出ていたので、知っていましたが、まさかスウェーデンで推進式戦闘機の生産までしていたとは思いもよらず、しかもジェット機型まで作られていたとあり、ビックリ仰天でした。私のスェーデン贔屓の原点はこのショックにあったようです。
同書ではサーブ21をスウェーデンで「初めて設計された国産戦闘機」「液冷エンジンをつけた初めての戦闘機」と紹介、さらに世界史的にみて「1939年~45年中に生産された唯一の単発双胴、推進式エンジンつきの戦闘機」「同じ機体でピストン・エンジンからジェット・エンジンに換装した、世界で初めての戦闘機」「射出操縦席の採用は世界で最も早いひとつ」と記述して、少年の好奇心を強く刺激しました。
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初めて実機を拝観したのは、それから約四半世紀後のことで、流石に涙目になっちゃいましたね。
改めて同書を読み返してみたら、J21A量産機の数機は、ドイツから輸入したダイムラー・ベンツDB605Bを装備していたとあり、またB型という2,000hpのグリフォン・エンジン搭載の改良型もあったが、R型(ゴブリン・ターボジェットエンジン搭載)の出現で廃棄されたともありました。グリフィン搭載のサーブ21って、どんな風貌になりますか、気になって来ました。
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