世界で最も有名な三発機はユンカースJu52/3mと思います。元は1930年に飛行したユンカースJu52単発機で、これを三発機に改造、初飛行させたのは1932年でした。単発機のエンジンはユンカース製L-88
V型800馬力、三発機はBMW製P&A ホーネット星形575馬力になっています。溯及して単発機にはJu52/1m、三発機はJu52/3mと命名されました。1934年から量産され、多くのエアラインで運用され、軍用としても1936年のスペイン内戦から、最初は爆撃機として使用された後、本来の用途の郵送機にあてられました。第二次大戦ではドイツ軍の侵攻先の全てに、輸送機として活躍しました。
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戦後もフランスのアミオ社、スペインのCASAで生産され、現在も数機が飛行している長寿の機体です。しかしその中でJu52/3mは1機だけになってしまったようで残念です。また欧米の航空博物館にて展示されることの多い機体ですが、案外1944年までのドイツ生産機は少ないようです。今回はドイツ生産機に絞ってみました。
※本稿は「ヒコーキの心」(佐貫亦男著 光文社NF文庫 2003年6月) と英文Wikipediaを参照しました。 |