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創刊11周年記念アンケート 私の愛用ツール、マテリアル ベスト10

「私の愛用ツール、マテリアルベスト10」

by 出戻 十三浪 Demodori Tomio

A.ツール編

 多少なりとも特筆できるものを紹介。
(1)パンチコンパス(梅本デザイン 588円だった)
 模型誌で激賞されていて購入。確かに精度良く切れるサークルカッターで、既発のどれよりも良い。主にマスキングテープの切り出しに使っている。”直径1.5㎜まで切れる”とあるが、この辺りのサイズはポンチの方が便利だろう

(2)ポンチのセット(メーカー不詳 同等品は千円前後)
 1~4.5㎜までの8本セットで、ディスカウント店で購入。飛行機の灯火や窓枠の隅の円弧などのマスクの切り出し等に便利。ただし、これは、詰まり易くプラバンの打ち抜きなどには向かなかった。円の筋彫等にも使えそう。

(3)玉グリ(ナナコ)
 彫金用工具で、沈頭鋲等の極小の円周の表現や、プラ板や金属板を打ち抜いてリベットを自作するときに使う。模型屋で買うと高価だが、御徒町の宝飾工具店で買ったら1本百円もしなかった。サイズが0.25㎜からあるので数本持っておくといい。この時、店主がタガネの良さを激推ししていたがその後BMCタガネとして普及したのであった

(4)精密R切削ツール R-V6(シモムラアレック 千六百円)
 ただの打ち抜きプレス金属板に見え高価なので中々買えなかった。が、刃をつけてあるそうで良く削れる。外翼と内翼で上反角が変わる部分で、筋彫を埋めた瞬着を削るために購入(単純にヤスると形が変わりそうなので)。
 レジン部品の組込等のために胴体内側を削る時等に有効。翼後縁を薄くする為に接着面を気持ち良く削っていたら後縁がモロモロになってしまい反省

(5)マイクロセラブレード替刃3本入(ガイアノーツ 割引で9百円弱)
 ホルダーは百均のデザインナイフを使用。替刃の前後が直刃と曲刃になっている。鑢よりも早く削れ、リューターよりも扱いやすい

(6)棒鑢(トライマスター、田宮他)
 パテ盛整形や薄々攻撃にはまず棒鑢を使用。田宮のクラフトヤスリPRO(平と半丸・1㎝)は荒仕事に極めて便利。大概余計な傷をつけてしまうが、どうせ仕上げ削りをするので追加のパテ盛も腹は立たない。目詰まりするのでワイやブラシや歯ブラシで度々掃除している

(7)タッパー(百均)
 塗料などを小引き出しに入れて部屋に置いていたら精神衛生に変化を感じたので瓶を開けてみたら随分溶剤が飛んでおり、ハンブロールの新エナメルシンナー缶に至っては一度も開けたこともないのに空になっていて驚愕した。そこで、塗料や接着剤などを分類の上、タッパー二十数個に納めた。タッパーを開けると溶剤臭いので、部屋への汚染抑止と蒸発平衡による揮発抑制に効果大の模様

(8)カミソリ鋸(エクザクト 当時数百円)
 70年代半ばのHJやMAを読むと良く出てきた工具。プラだけでなく、真鍮も切れる。切り代0.6㎜は当時としては驚異の性能だった。流石、エグザクトで今でもよく切れる

(9)ピンバイス
 これも40年選手。極小径ドリルと、線材の加工時の持ち手に使っている。でも穴開けのレギュラーは百均でバラ売りしていた軸付きドリル。小パーツの塗装用持ち手にも使える

(10)Pカッター
 これも中学生以来、筋彫に愛用。筋彫工具は結局、Pカッター系と罫書針系に落ち着いている。罫書針としてはデバイダーの針が一番良い。でも、替え針は百円以下だが梱包&送料が500円以上するのは流石に暴利過ぎではないか?下手するとデバイダーごと買えてしまう

B.マテリアル編

(1)コーティングポリマー&Mr.ワックス(ハセガワ1320円とグンゼ産業)
 透明部品の透明性を飛躍的に上げるコート剤。綿棒やティッシュに一滴垂らして裏表を磨き、乾拭きするだけでウットリするくらい透明度が上がる。塗装面の艶出しにも使える

(2)カクテル・パテ
万年の塗料皿にサーフェーサー500と樹脂入りプラモ用接着剤と速乾溶剤系接着剤を適当に加えて混ぜてやるだけ。これを筆で合わせ目に盛ってやる。整形後に塗装してもパテが溶けて沈むということはないし、速乾性溶剤で溶いたので乾燥も早く、喰い付きは最高で剥がれたり崩れることはなく、硬さも適当である。筋彫もまあ入れやすい方だが、多少引っかかるのでまず押してガイド線を入れるとか、カッター刃で引いてからスジボリを入れると良い。
 さて、塗料皿の中でパテは固まってしまうが、2回目からは皿に速乾性溶剤接着剤を垂らし溶かして用いればよい。当然、パテの乾燥は早い

(3)マスコール
(ハンブロール 六百円くらい)
 ゴム系マスキングゾルで剥がしやすい。英軍などのボカシのない雲形迷彩やボコボコした脚収容庫等もこれでマスク。水で薄めて(あ)インテーク等に詰めたマスクのティッシュに(い)テープによるマスクの隙間に、染込ませるという使い方もできる。ただし、細切りマスキングテープの場合、水溶きマスコールの上に原液を塗ると乾燥時の収縮でテープを剥がすので注意

(4)細切りマスキングテープ(アイズ テープ  220円)
 0.4㎜からあり、風防の枠のマスキング等に便利。枠のモールドが見難い場合は、このテープを枠として捨て貼りしてマスクするといい。また、多少は曲げられるので3次曲面に直線の塗分けラインを入れたいというときにも使える。ただし、老眼だとロール上のテープの端が見えないし触ってもわかりづらい。切断ごとに端を2つ折りにするといった努力が必要。また、切断と使用には田宮のデカール縁切鋏と二段式に尖った精密ピンセットが欲しい

(5)コンパウンド
 未だに中学生の時に買ったレベルカラーのコンパウンド(グンゼ 140円だったかな)を使っている。頻繁に使い、どんどん塗っているのにまだかなり残っているので一生もんかもしれない。仕上げ目らしくピカピカ透明になります

(6)デカール用ケミカル各種
 軟化剤は、超強力なモデラーズ・デカールフィット(さくらやにて 270円 倒産)、Mr.マークソフター(グンゼ産業 180円)を使っていて軟化が足りない時には、2つを混ぜる。ドライヤーで貼ったデカールを温めると効果的らしいがやったことはない。ノリと軟化剤が混合されたセッターは、デカール軟着剤(いい笑顔 実勢500円?)とMr.マークセッター(クレオス 275円)を使っているが、ノリとしても軟化剤としても中途半端に感じる。デカールノリはスライドマークセメント(プロホビー 八百円!おそらく絶版)。あと、リキッドデカールフィルム(マイクロスケール 千二百円)をデカールの補強に使用。デカール面を筆でべたべた塗って乾かすだけ。メタルプライマーの方がよいらしいが、エアブラシで吹くのは面倒だ

(7)筋彫用テープ(HIQパーツ 330円)
 プラテープに強力なノリのついたもの。堅いので機体のような円錐を輪切りにするラインを筋彫るには、曲線切りバサミでも使ってテープをカットし短く筋彫を繋いでいく

(8)極細両面テープ(ガイアノーツ 320円)
 透明部品に透明部品を接着するのは気持ち悪いもの。そんな時にこれを使えば必要以上に部品を汚さないで済む。F4Uコルセアの風防内側に防弾ガラスを取り付けるのに使った

(9)Hアイズ各種(ウェーブ 250円)と航法灯(涙滴型)セット(CMK 11.5ユーロ)
大小さまざまなレンズや翼端灯型の透明部品のセット

(10)Mr.リターダーマイルド(クレオス 220円)
 ラッカー塗料の乾燥を遅らせる替わりにムラを抑え光沢を上げるシンナー


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Vol.138 2020 February.   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /  
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