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連載 1/72飛行機を飛行姿勢で作ろう No.35

日本陸軍二式戦闘機「鍾馗」(ハセガワ1/72)

by クラキン



 「1/72飛行機を飛行姿勢で作ろう」の35回目は前回に引き続き、旧日本陸軍機です。
ハセガワの中島キ44、二式単座戦闘機「鍾馗」です。



【実機について】
 旧日本陸軍の中でも異色、同じ中島の隼とは真逆の設計思想で作られた戦闘機です。
隼が格闘戦を得意としたのに対して、鍾馗は一撃離脱が本領だったようです。



エンジンの扱いの難しさや、特殊な特性から日本陸軍の間ではあまり評価されなかったようですが、米軍のテスト結果では「急降下性能と上昇力が傑出し、インターセプターとしてもっとも適切な機体」という高評価でした。
私などがご説明するより、こちらをご覧頂く方が遥かに良いでしょう。



【キットについて】
 ハセガワのこのシリーズの中では比較的新しい方で、再販キットで入手しました。
モールドはハセガワ流の繊細な凹モールドです。
パーツ数は全部で32個で、72単発機としては標準的です。
主脚カバーは一体成型で、精度も良く、飛行姿勢で作るには有難いです。
主翼上面と胴体の間に結構大きな隙間が空きますが、胴体左右のパーツの間にプラ板を挟んで、少し広げて(胴体側を太くして)やれば、問題なく合います。
その他のパーツ精度は全く問題ありません。
プロペラの形にちょっと違和感がありましたが、気になる程のものではなく、全体の雰囲気も間違いなく「鍾馗」そのものです。
マーキングは第47戦隊の無塗装銀と第85戦隊の迷彩(斉藤少佐機)の2種類が選択でき、これに合わせて照準器とキャノピーも選べるようになっています。



【製作】
 マーキングはスポット迷彩に挑戦したかったのと、赤だるま隊長として有名な若松大尉の戦友ということで第85戦隊の斉藤戦隊長機にしました。
主翼前縁の敵味方識別の黄色を除いて、マーキングは全てデカールを使用しました。



 今回もプロペラ電動で製作しました。
モーターは4mm径のマイクロモーターです。
このキットは出来の良いフィギュアが着座、立座の2体付いているので、着座をそのまま採用しました。
汎用スタンドとのジョイントはいつもの通り2ピンICソケットのコンセントと3mm径のネオジム磁石です。



  軽快感を出したいので、増槽タンクは付けず、タンク取付用の穴はプラ棒で埋めました。
この時期のハセガワ72飛行機キットの共通点として主翼の後縁をシャープに仕上げることを狙ったと思われる独特のパーツ割になっているため、翼端灯の電飾はアクロバットのような加工が必要になるので諦めました。



  機体の半分を占める銀塗装はクレオスSM04のスーパーステンレスを黒立上げで塗装しました。
この銀塗装を活かしたかったので、仕上げはMr.ウェザリングカラーのグランドブラウンでのウォシングと排気汚れだけで、綺麗目にしました。



  クリアのオーバーコ-トもつや消しをかなり抑えてありますし、ハゲチョロもしていません。 
アンテナ線はストレッチリギングの0.6号です。





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