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特集 NAVY & MARINES

温故知新シリーズ第49弾

F-8E クルーセイダー(モノグラム 1/48)

  by ヒサマロ



 どうもヒサマロです。今回の温故知新シリーズは9月号の第1特集NAVY & MARINESに合わせてモノグラムの1/48 F-8E クルーセイダーを作ってみました。このスケールでは はるか昔にリンドバークとオーロラから試作機段階のキットがございましたが、ちゃんとしたE型の発売にはおおいに期待したものです。発売は1988年でモノグラムらしいメリハリのある凸モールドで成形されております。今回は大好きなクルーセイダーですので全てスジ彫りにしました。



 それでは早速組み立てに入りましょう。まずは射出座席の組み立てなのですが なぜかトムキャットやイントルーダーに使われたものになっています。なんともモノグラムらしからぬミスです。ハセガワ・モノグラムブランドで発売されたキットにはマーチンベイカーMk.5のメタルシートが付属しておりました。今回はクイックブーストのレジン製品を使用してみました。コクピットに収めると少々高さが不足していたのでプラ板で2ミリほどかさ上げしました。



 計器盤はモールド仕上げですので黒く塗ったら銀でドライブラシしてスイッチ類2か所位に赤をさしておきました。コントロールスティックを床板に接着して これで終了です。出来の良いパイロットが付属しておりますが、今回は翼を折りたたんだ駐機状態にするので省略しました。出来上がったコクピットを胴体右側に接着します。これにインティークダクトを接着するとコクピットが下に落ち込まないようになります。ただし胴体とダクト部分には隙間ができるので 溶きパテを流し込んではみ出た余分な部分は半乾きの時に溶剤でふき取っておきます。



 サイドワインダーのランチャー用の穴をこの時点で開けますが 私は今回VF-33のマーキングにするので 胴体を貫く電光マークの見栄えを優先して ウェポン類は全て省きました。ここで左右の胴体を接着します。合いはまあまあですが機首インティーク内部に段差が生じますので ヤスリがけをしておきます。錘は必要ありません。左側胴体にある給油管を収めるふくらみは別部品化されており、給油管を出した状態にも組むことが出来ます。



 主翼は内翼が上下分割になっており、爆装する場合はパイロン取付用の穴をこの段階で開けます。外翼は一枚で成形されています。折りたたみと伸ばした状態の選択になっています。内翼の折畳断面もきちっとモールドされているので せっかくですから海軍機らしく折畳を選択しました。主翼を胴体に仮組してみると大きな隙間が前後上下に生じるので プラ板とパテのご厄介になります。水平尾翼ははめ込み式で、上下に動かすことが出来ます。アフターバーナー用の冷却スクープの形が太くて不格好なので ハセガワのキットのものを型どりして複製したものに置き換えました。



 機種のレドームを接着しますが結構な段差が生じますので ヤスリがけをしてごまかします。さてこのキットハセガワの1/72と同じミスをしていましてレドームの断面は真円なのですが それがそのままウィンドシールドまでつながった状態になっております。D型まではレドーム断面は楕円で 横幅がせまい状態でウィンドシールドにつながっています。実機のE型はですからウィンドシールド部分から急に横に膨らんで真円のレドームにつながるラインとなります。キットでは機種の形が幅広がりになっちゃっているのですね。この辺はエレール、アカデミーの1/72,ハセガワの1/48は正しく再現されています。ここは修正のしようがありませんので あっさリと諦めます。我慢できない人はハセガワのキットを作ってくださいね。ウィンドシールドを接着しますが結構隙間が出来ますので 木工用ボンドをつまようじにつけて埋めておきます。



 ここで塗装に入ります。いつものようにミスターカラーの315番と69番を筆塗りしました。水平尾翼の内側は317番ダークガルグレー、付け根の胴体側はスチールで塗りました。レドームと垂直尾翼フィンチップは黒に茶色を加えたもので塗ってみました。今回選んだVF-33はE型にしては珍しく胴体後端が無塗装ではなく塗装されています。



 キットのデカールはVF-11とVMF-235が選択できます。今回エアロマスターデカールから派手な電光マークと黄色に黒い星がかっこいいVF-33で仕上げることとしました。ただ印刷はイタリアのカルトグラフですので発色は最高なのですが デカール本体が固いこと固いこと、局面になじませるのに大変難儀しました。軟化剤もあまり効き目がありませんでした。あちこち皺だらけになりながら何とか見られる程度にごまかしました。デカールでは翼端が黄色地に黒の電光になっていますが 私が見たE型の写真では黒い星のものしか見つけられませんでしたので ここはベースに黄色を塗って黒い星をデカールストックから探して貼りました。



 各翼の前縁をシルバーに塗ったら全体に軽く黒でウォッシングしておきます。脚関係はさすがモノグラムですね。素晴らしいモールで しかもかなりの一体化が図られており ユニークな部品分割になっています。これら脚関係、着艦フック、ベントラルフィン、イクゾーストノズルなどを丁寧に塗装したものを接着し、キャノピーにバックミラーとバルクヘッドを接着後本体に取り付ければ めでたく完成です。



 突っ込みどころ満載ですが 出来上がってみるとそれなりにかっこいいモノグラムのクルーセイダーでした。現在はハセガワの傑作キットがあるのでこのキットに手を出す人はあまりいないと思いますが 作りかけで眠っているキットにも手を出してみませんか?それではまた。


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