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(Photo) IL-14 4208 VIP

by  コルディッツ
博物館実機写真

 イリューシンIl-14は、1950年10月1日初飛行の双発のレシプロ・エンジンの旅客機です。ソ連の運用するダグラスDC-3とリスノフLi-2を更新する目的で開発・生産されたIL-12を大型化した機体で、エンジンは1,900hpのシュヴェツォーフ Asn-82T 複列14気筒空冷星型を装備しています。
 中華人民共和国では1955年から人民解放軍で、主にIl-14Mが運用され、民間でも中国民航が1982年まで運用していました。
 北京首都国際空港方面にある中国民航博物館に、毛沢東主席が搭乗したIl-14のVIP機が展示されていましたので、紹介させていただきます。
※ 本稿は博物館の説明とWikipedia、「飛べヒコーキ」(佐貫亦男著 光人社)を参照しました。


    Il-14 4208
 中国民航博物館(北京市)にて      2019年5月撮影


 胴体上部と腹部に青い板が2本ずつ付けられていて
「背びれ」「腹びれ」のように見えました。用途不明
ですが、なかなかスタイリッシュでした。  




  博物館の中国語のみの説明によれば、4208号機は空軍
所属で、毛沢東主席が搭乗し、1957年10月21日に杭州
から北京、同年12月8日から9日に、済南ー南京ー杭州ー
北京を飛行したとありました。  




   Il-14のデザインは垢抜けていて、ソ連製のヒコーキを
軽視し過ぎていたと反省しました。
 故佐貫亦男教授のエッセイに次の一節がありました。
「私が1957年夏、中国を訪問したとき、まだLi-2は
飛んでいたが、Il-14もいくらか見られた。この方が耳
が痛くないと通訳がいっていたような気がするので、
Il-14は与圧客室であったろう」(「飛べヒコーキ」
佐貫亦男著 光人社 2000年3月)





 コンベアCV240系を思い出させる排気管の配置。  



 後部から機内に入りました。写真には見えませんが、
毛主席の座席のVIPエリア立入禁止のロープが張られて
います。私は遵守しましたが、見物の中国人の子供達は…  


   随行員の座席は2×1の3列でした。





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