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   ムスタングMk.Ⅳ/P-51K (エアフィックス1/48)

 by  田口博通 Hiromichi Taguchi



 最近エアフィックスから発売された1/48 ムスタングMk.Ⅳ/P-51Kです。2017年末に登場したP-51Dのバリエーションキットですが、エアフィックスの母国は英国ゆえ、アメリカからイギリス空軍に供与されたMk.Ⅳ/P-51Kも発売されるのではと予測されていました。 



 各メーカーの名キットが並ぶ激戦区である1/48ムスタングの中でも エアフィックスのキットは最後発だけあって、バリエーション展開が当初から織り込まれたキット設計となっていました。


キットについて

 ムスタングMk.Ⅳ/P-51K対応部品としては、プロペラ、キャノピー、光学照準器、垂直尾翼、排気管、機首エアフィルターパネルがそれぞれ2種付属しており 選択式になっています。

キャノピー部品


 キットの成型色はエアフィックス共通のライトブルーで、メリハリの効いたスジ彫りパネルラインでモールドされています。



 デカールはMk.ⅣはNo.19SqのDOOLEYBIRDシルバー塗装と、P-51K のイタリア戦線No.3Sqのグレーとグリーンの雲形迷彩機の2種が付属しています。


製作

 金型の精度がもう一つな感じで、金型の上下合わせに微妙にずれがあり、部品間に段差が発生します。
主翼機銃口パネルの段差や垂直尾翼下部の段差にはパテ埋め修正が必要でした。また、主翼上面にはヒケが3か所あり、やはりパテで修正しました。
また、うかつに組むと、あちこちに隙間ができるので、各部品の仮組と削り合わせをしっかりと行う必要があります。



 さて、このキットで印象的なのは、3DCAD設計ゆえか,設計者の考えすぎかそれとも趣味に走ったかで、コクピットなど機体内部が、まるで部品が3Dパズルのごとくに立体的に組み合わせるようになっていることです。
 そのコクピットは要領よく再現されており、胴体下部エアインテークダクトが詳細に再現され、尾輪収容部までが一体で新鮮な構成です。



 別部品化された垂直尾翼は胴体後部に立体的に強固に組み合わされるようになっています。



 主脚庫と主翼下面前縁付け根、機銃口パネルも別部品化されています。
 主翼フラップも別部品化されており、アップダウン選択可能で、エルロンも上下15度の可動が選択できます。



 あくまで個人的な印象ですが、胴体は機首エンジン排気管からコクピット下の断面形が直線的な印象を受けます。人によっては機首から胴体にかけて側面が細く感じられるかもしれません。


塗装

 ムスタングMk.Ⅳ/P-51Kは英国機として運用されたので胴体内はMrカラーC364 BS283エアクラフトグレイグリーンに塗りたい所ですが、USAからの供与機でもあるので米陸軍機標準塗装のインテリアグリーンFS34151 MrカラーC351を選択しました。 

コクピット




計器板は付属デカール表現です。



サフェーサーで下塗りし、シルバーにはMrカラーNo.8を吹き付けています。機首上はオリーブドラブMrカラーNo12をマスキングして塗装しました。



 シルバーの上にマスキングして黄色を塗装するのは大変なので、ハセガワ曲面追従半艶シート橙黄色フィニッシュ を貼りました。シートは少し厚めですが発色が良く、なによりも簡便です。
 キット付属デカールは印刷の発色も良く余白もほとんどない良質なデカールでしたがフィルムが少し固め。機首の青白チェッカーマークはマークソフターを併用しても貼りづらかったので、機首のチェッカーはマスキングして塗装で再現しました。



主脚部品や脚カバーなど小物部品も良好でした。


完成

 スキマや段差の修正に手間の掛かるところも若干ありますが、地上姿勢も良く、迫力のあるP-51ムスタングが再現されていると感じます。
表面ディテールはパネルラインのスジ彫りと要所のネジ頭(凹点で表現)だけなので、これは好みですが、個人的にはモノグラムの1/48P-51Dに比べると単調には感じられます。




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