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エアバスA400Mアトラス フランス空軍c/n0008
「F-RBAB」 (レベル 1/144) 

  by 寿



 アトラスは欧州を中心に新たに採用された輸送機で日本ではよくC-2と比較されたりしてます。まぁ似たような機体サイズだし搭載能力も近いしね。お値段的にも近い(純粋な機体価格のみ)ので輸出関係でもライバルと言えるのかも。アトラスは政治的にも技術的にも色々と問題を抱えた困ったちゃんではありますがC-2がそうならない保証は何処にも無い訳ですし双方まずはこれからといった所ですね。 



  わたし的にはどちらも好きな機体なのでどうかお互い健全な方向で頑張って頂きたいものです。(三菱のアレは結局凍結されちゃったからなぁ・・・とほほ)



 実機の方はさておきキットのアトラスは中々にデキの良い子であります。順風満帆って訳でもないけれど堅実なレベルスタンダードで安心できる出来栄えですね。細かい所もまた色々とレベル風味ではありますがそこは作ってからのお楽しみってことでw



  でもキットのデキはよろしいのに何故だか展示会ではとんと見かけないというこの不思議。同じ神話系のネーミングであるハーキュリーズ(ギリシャ読みではヘラクレス)はやたらと見かけるのにねえ。やっぱ活躍した年月が人気に直結してるってヤツですかね。そーいやF4ファントムなんて執念ぶか・・・・もとい年季の入ったファンがしこたま居るしね。ちゅうことはこれから十年後くらいにはアトラスのファンがうじゃうじゃと雨後の竹の子のごとく湧いて出て来ることなんでしょうか?



右を見ても左を見ても全てそれ。上を見ようが下を見ようがエアバスA400ばっか。会場の隅から隅それこそ地平線の彼方までぜーんぶアトラスだらけ。展示会におけるビバ・アトラスパーティってやつ?
うーんそれは見てみたいような見たくもないような。



製作の詳細

(写真1)1/144とはいえヨンパチジェット戦闘機ほどのボリュームがあるアトラス。やっぱ輸送機はデッカイわ。後部ハッチが別パーツでカーゴベイの内部も別パーツで再現されてる。うんレベルはよく判っちょる。カーゴベイは輸送機のツボだでのう。そういう意味ではアオシマのC-2もまた「同志」ですわ。
 しかーしなんと今回は大胆にオミット。初見のヒコーキだしまずはシルエット優先で作り倒す訳でありますですよ。(そこのあなた怪訝な顔しない。己の欲望に忠実なのがモデラーじゃ)

(写真2)現用機なのでトーゼン機首にはオモリを詰め込んでおきます。100均で買ったネジを盛って瞬着で固定。これでも若干不安なので後でも少し入れ込んでおこうかな。足りないよりは多い方がまだましだからね。(つーても足が折れる程の過剰な詰め込みは厳禁。ものには限度っちゅうもんがあるでのう)


(写真3) 機体内部はコクピットしか詰め込んでないので形にするのはあっという間。このキットは足回りと内部再現にパーツと情熱が注がれているのでドンガラだけなら苦もなく形になっちゃう。逆に言えばこれはキット設計者の意図を半分ドブに捨てるかのような所業じゃね。更に飛行状態の極楽鳥仕様にでもすればリキ入れてる部品の殆どが不要という極悪非道の鬼畜モデリングとなりまする。おお、なんと贅沢な趣味でありましょうか。
 でも今回極楽鳥はパス。ホトケゴコロとかじゃなくってパイロットが入っていなかったという単純至極な理由からです。ほんじゃパイロットが入っていたらどうするつもりだったのよって質問はしちゃ駄目。あなたは本当にその答えを知りたいですか?世の中には訊かないほうがお互いシアワセという妖しい世界があるのですよ。

(写真4) 8翔ペラはフルフェザーと推力状態の二種類が入っている親切設計。ブレードが別パーツじゃなくて良かったよ、バラバラだったらパニックじゃ。32枚もあるペラの角度調整なんて考えたくもない。
 今回は着陸状態なのでフルフェザーの状態を選択したんだけれど一枚ポキッと折っちゃった。しょーがないので真鍮線とつぶした真鍮パイプでリカバー。繊細なパーツなので取り扱いには充分注意せにゃならんね。皆様はお気をつけを。


(写真5) ヒコーキの形になったらスミ入れ開始です。エナメルじゃなくってラッカーなのがミソ。上塗りするとこれがシャドーになってパネルラインを引き立ててくれる訳でありますですよ。ま、いつものことなんだけれども繰り返し主張することが大切だね。

(写真6) さーて楽しい楽しい塗装のお時間となりました。まずは平筆でだーっと下塗り。ダマや厚塗りにならないよう若干薄目に希釈しておくのはお約束。失敗しても気にしなーい。所詮下塗りだし厚くなり過ぎたら1000番くらいの水ペーパーで磨けばいいだけの話だしね。


(写真7) 明るめのグレーでぷーと吹いてみる。ん~?何か思っていたのと違う。もちっとトーンを落とした方がいいのかなぁ。取り敢えず傷が見つかったのでも一度パテ盛って補修を敢行。

(写真8)パテが乾くのを待つ間に小物でも塗っとこうかね。そんな訳でちまちまとタイヤを塗って参ります。


(写真9) ちょびっと使ってみたかったガンダムマーカー。ちょい塗りとかには便利かもしんないと思って買ってみたんだよね。

(写真10) プロペラブレードの前縁をちびちび塗ってく。32枚もあるんだけれど今は考えない。千里も道も一歩から、先のことは未来のわたしがなんとかしてくれる。時には目の前のことしか考えないことも大事です。
 ちなみにガンダムマーカーはイイ感じ。発色も悪くないし銀や白のリタッチとかには筆より重宝するかも。


(写真11) エナメルでのスミ入れまでやってみたんだけれどやっぱ気になってやり直すことに。色味を変えてそのまま上塗りであります。完全に乾いたエナメルなら軽く吹くラッカーごときで溶け出す事もないしね。

(写真12) 色味を変えたら下地が隠れちゃったのでラッカーでスミ入れのやり直し。二度手間だ?いやいやこうやって重ね塗りしてゆくことで深みが増してゆくのですよ、うんそう絶対間違いなし。


(写真13) アトラス用の色も調合しなおして上塗り開始です。タミヤの空瓶は収納スペースをとらないから多用しております。容量もGSIクレオスの空瓶と同じだしね。ただ倒れやすいのは難点だけど・・・

(写真14) ぶわ~っと一気に吹いた状態。うんまぁこんなもんかなぁ。


(写真15) 下地のラッカー系スミ入れはこういう状態で残る訳ですね。わたくし寿は筋彫りヘボいんで塗りで誤魔化してゆく訳でありますですよ。

(写真16) ほんで今度はエナメルでスミ入れして乾いたらエナメルシンナー浸した筆でちまちま落としてゆく訳です。ウォッシングも悪くないけれど浅いモールドや細かいパーツの多い部分には不適ではないかと愚考する次第。しかもエナメルシンナーはプラを侵蝕するから塗料の乗ってない部分に流れ込むと「えらいこと」になってしまうので今では多用しなくなっちゃった。


(写真17) スミ入れ終えてトップコート吹いてデカール貼っても一度トップコート吹いて、そんで細かいパーツを付けたら出来上がり。なんだかすんごい久々に実在する機体を作ったような気がする。ここんところ作る端から妄想仕様に変貌させてたり空想科学的何某だったりしてたしねぇ。(ちょびっと前のリットリオは別ね)
 そもそもこのアトラスは二年前に作りかけてずーっと放置プレイかましてた機体だったからこうして陽の目を見る事が出来て感慨も一塩です。これでまた新たに一機ロールアウト出来てほっと一息といったところ。
 まぁ背負っている十字架の数を思えば微々たるものではあるのですがw






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