Home  >月光11型けっこう仕様 (タミヤ 1/48)> 特集 タミヤ48>2021年3月号

特集 タミヤ48

 月光11型けっこう仕様 (タミヤ 1/48)

  by 寿



 ・けっこうな月光です。
 のっけからしょうもなくってすいません。永井豪先生の傑作エロコメディ「けっこう仮面」のノーズアート仕様機ですよ。
 なんちゅうかまず絶対に有り得ない機体ですよね時間軸が完全にズレちゃってるし。今まで妄想仕様のノーズアート機体は「ひょっとするとあったかもしれない」的なこじつけ設定で作ってきたけれどここまで荒唐無稽な機体は初めてなんじゃないかしらん。



  しか~し誰しも一瞬は考えたことのあるネタなんじゃないでしょうか。ゴロも好いしね。え、無い?いやいやそんな訳ないでしょ件のマンガと月光を知ってたらチラとでも思いついたはず。ただ理性や自制心が邪魔して実行に移さないだけの話で。ほらほら~モデラーは自分に正直でいいんですって無理してたら身体に悪いよ。・・・・あ、それでも無いものは無いとそうおっしゃる。あれ~おかし~なぁ男の子として至極真っ当なネタだと思うんだけれど。
   まぁいいや、プラモなら何やっても制作者の思うがままなのでこういうヒコーキも出来ちゃったりする訳ですよ。生真面目な戦史ファンやモデラーの方々には「許せねぇ」って言われちゃいそうですけれど作ったもん勝ちってことで勘弁して下さい。大切なのは楽しんで作るということだとそう固く信じているのであります。



   先月お伝えした通り途中経過の写真が「大災厄」によって消失してしまったので今回も完成写真のみです。しょぼくってすみません。肝心要のけっこうなノーズアートもアップにはちと耐えられない出来ではありますがこういうのはまず完成させるということが大事なので大目に見て頂けたら此幸いであります。いわゆる「明日のためのお試し」ということで。
   うん、練習というのは大事だね。それは未来のための布石なんだよ。次はもっと上手く作ってやるぞと奮起発奮する反面教師、魂にくべる燃料なのですよ。



   キットの方は流石のタミヤ様言うことは何もございません。パーツ毎にすいすいと組み上がってゆく様はまさに快感。部品が組み上がってヒコーキの姿になってゆくごとににこにこが止まりません。ニッパーと接着剤さえあれば目を瞑ってでも美しい月光が出来上がるという素敵ットであります。(あ、ちょびっと嘘。やっぱ目は開けてないと駄目だね。でないと奇矯な作品になるのは目に見えてるよ)工作や機体形状への懸念材料は皆無、塗装に注力すべく作られたまさにわたくしを歓ばせるためのキットであると断言出来ます。うんタミヤはモデラーのツボが良く判っちょるのう。



   しかし月光もこれで二機目。三機目と四機目もストックがあるからゆくゆくは月光ブラザーズが出来上がるかもしんないけれどいやはやそれはどれ位先の未来になるのやら。でも間違いなく作るだろうなと確信にも似た予感はあるのですよ。 
 一機作ったら続けてもう一機作りたいとうずうずしちゃうのはタミヤの思惑そのまんまかも知れないけれど、それでも構わないと思わせるだけの魅力を併せ持つ良作キットなのであります。

各部位コメント

「塗装に注力」って書いたけれど実際にリキ入れたのはノーズアートだけで機体の塗りそのものは至ってシンプル。濃緑色の缶スプレー(狙った訳じゃ無いけれどこれもタミヤ謹製)でぷーと下塗りした後に薄目の三菱系コクピット色をパネル毎に吹いて出来上がり。
 排気管はツヤ消し黒で塗った後にクリア成分を抜いたウッドブラウン塗ってフラットベースをしこたま混ぜたオレンジを塗ったら出来上がり。
 エンジンカウリング、ペラやスピナーは指定色のまんま。銀はげをシルバーでちょびちょび塗ってけっこう仮面を塗ったら完成であります。お気楽でいいのう。


実機写真だと此所まで明瞭にパネルラインが見えてる訳じゃ無いけれど月光ってかなり大柄な機体だから派手めに濃淡付けとかないと間が持たないのよ。まぁ単発機でも間違いなく同じ様に塗っただろうけどw
 故意に筆でリタッチを入れてアクセントにしたけれど今一つ目立たんね。次回への要課題じゃ。


全体への銀はげはこんな感じ。かなり控えめだけれどもこれでも実機より派手なのよ。大戦末期のデーハーなハゲチョロ具合とはうって変わってけっこうしっかり塗装されてる感じ。ちなみに末期の塗装は「資材困窮のおり劣悪な品質で塗装がはげた」もしくは「整備員が大切な機体を磨き過ぎた為にはげた」などと色々書かれているけれど、実際には資材節約の為に極薄に薄めた塗料を使っていたのが主な原因みたい。定着剤の薄い塗装を懸命に磨いたらそらハゲるわな。もちろん品質の低下はあったろうけど実際に製造に携わっていた作業者の証言では劇的に劣化していた訳でも無さそうです。


「見えないところには力を入れない」ということで脚庫と主脚は何も考えず銀をベタ塗り。タイヤに至ってはいつもの自重変形への加工すらしておりません。ビバストレート組みです。というか何故自重変形のタイヤが入ってないんじゃ~このキット唯一の不満点だよ。


実機がそうなんだけれど脚庫の扉のみに青竹色の塗装が施されているというこの不思議。防錆塗料の筈なのでひょっとすると材質が違うのかしらん?


アップには耐えられないけっこう仮面。「それに見えない」と言われたらごめんなさいとしか言いようがありません。画力塗装技術共に足りておらず今回最大の要改善案件じゃね。




こちら側から見たら割と見られるのにねぇ。一番力を入れた箇所が一番残念な仕上がりというこの屈辱。忘れいでか!


  Home>月光11型けっこう仕様 (タミヤ 1/48)> 特集 タミヤ48>2021年3月号
Vol.151  2021 March.     www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /
                    editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず/リンクフリー
「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」

プラモデル模型製作特集3

TOTAL PAGE