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Ta152-H(トライマスター 1/48)
by
小山新一
(実機について)
4月号の特集「Fwフォッケウルフ」に合わせて作成していながら、間に合わなかったモデルです。この点親父モデラーNOBUさんと同じですが、制作途中の写真もいいものですね。塗装前の工作の仕上がり状態がよく分かって、興味深かったです。
4月号の感想になりますが、「Fwフォッケウルフ」の特集は、人気機種だけに、多数のモデルが寄稿されるはずと思っていたら、たった3機でびっくりしました。対して、もう1つの特集「SF&アニメ」に寄せられたモデルが8種です。今、プラモは、こちらのジャンルにシフトしてるのでしょうかね。
さて、拙作の機体はフォッケウルフ社製ながら、機種名の頭はTaです。ご存じの通り、大戦後期にドイツ航空省が、航空機の呼称を設計者名にすることに統一したためです。そうした次第で、設計者クルト・タンク氏のTaが冠された本機ですが、機体はFw190-Dの正統な進化系で、高高度の性能向上を目指し、延長した胴体に、高アスペクト比の細長い主翼を組み合わせたため、手足羽根ともスリムな昆虫を思わせる形態です。これで、高度10000m以上で、水メタノール噴射を併用すれば750㎞時を出せたそうで、P-51Dをも振り切ることが出来たといいます。
機体右側面 立ち姿のフィギュアはHe162付属のもの
(模型の制作)
今はなき、トライマスターのマルチ・マテリアルキットです。ドイツの大戦機を、プラだけでは出せないディテールをエッチング、ホワイト・メタルなどの金属パーツを用いて再現、製品化したメーカーでしたが、残念ながら、数年を経たのち消滅してしまいました。模型としての精密再現を追及するあまり、商業的な配慮が足りなかったゆえでしょうか。
作り手の側からいえば、「再現の意欲はわかるが作りにくい」でしょうか。プラのパーツの精度に、金属部品の精度がついてきていない箇所があちこちあって、初心者を置き去りにしている感があります。私などは、この社のキットで失敗しながら、ソリッドにも使える金属パーツの使用法を学んだ気がするのですが。で、歳をとったぶん老獪になり、トライマスターのキットはこう作るべしとの、私なりのセオリーを確立しました。それは、「面倒な工作、自分には無理と思える工作は省略する」に尽きます。本機の場合だと、エンジン内臓はやめ、ともなってエンジンカバーのエッチング・ヒンジを用いた開閉もやめました。その他あちこち、見えないところをはしょってあります。たとえば、パイロット(ホワイト・メタル製!)をいれるので、下方の計器盤や側面パネルなどはみなオミットしてます。
かくて、エッチング・パーツや金属線がかなり余りましたが、今後のソリッド作成に利用するつもりです。
塗装はすべて筆塗りで仕上げています。このTa152の前に、同じメーカーのHe162を作った折、後期迷彩色が残ったので、それらで塗っています。調色は自分なりの納得レベルで、正確さは保証の限りでありません。デカールは心配しましたが、何とかスライドし、貼れました。斑点迷彩も筆で、それらしくぼかして塗ってあります。
そのうち、特集で「トライマスター」はいかがでしょうか(既にやったかもですが)。
機体右側面を後方からみる
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