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特集 ホーカー

HAWKER SEAHAWK Mk.100/101 (HOBBY BOSS 1/72) 

by 五六式(TYPE-56)


第3特集”ホーカー”に合わせてホーカー・シーホークを製作しました。この頃の中華キットは,お手頃価格で良かった・・・遠い目・・・。

<実機について>
  ホーカー社が開発した初期のジェット艦上戦闘機。初飛行は,1947年で実戦配備は,1953年。外見上は,双発機に見えるが,胴体中央のロールスロイス・ニーン遠心圧縮式ターボジェットエンジン1基からの排気を2つのエキゾーストから排出する単発機である。
  ホーカー社は,ハンターの生産に力を注ぐため,F.2以降の生産は,アームストロング・ホイットワース社に移行した。

<キットについて>

 ホビーボスのキットは,イギリス海軍機のFGA.6が2010年に,ドイツ海軍機のMk.101が2011年にリリースされました。現時点で,シーホークの最新キットですが,2006年からリリースされたトランペッターの1/48スケールキットによく似ています。いわば,同系列会社から出たスケールダウン版といった感じです。垂直尾翼の高さが違うFGA.6とMk.101を作り分けるために機体後部が別部品となっています。 

 MPMからも,2001年にシーホークのキットが出ていて,これを元に,エッチングやレジンパーツを追加したキットが2004年から2008年にかけてスペシャルホビーから出ています。ホビーボス版もスペシャルホビー版も,後述するように一長一短なので在庫を抱えていない方は,本家AIRFIXから新金型でキットが出るのを待った方が良いでしょう(旧キットの再販品に注意!)。 

<製作>
 降着装置は,接着無しでも緩すぎず,きつすぎず,比較的しっかり固定できたので,機体前部に内蔵するおもりの重さの調節が簡単に行えました。 


 スペシャルホビー(MPM)版では再現されていないインテーク内の整流板の部品が入っています。ただ,細かなバリのために分厚く見えるので,薄く見えるように整形しました。 


 〇青丸の所
 部品の分割ラインは,そのままパネルラインとなります。五六式は,何も考えずいつもの通りにラインを消してしまいました。間違いに気づいたのは,デカールを貼ってから・・・涙・・・。

〇赤丸の所 
 キャノピーを開くために透明部品が2つに分割されています。ただし,キャノピーを閉じようとすると,座席が邪魔をしてキャノピーが閉まりません。下記のような追加工作を避けるのなら,キャノピーが開いた状態で作ることになります。 

 五六式は,座席の下部をけずって,フェイスカーテンハンドルを強引に曲げ,座席をやや斜めに寝かせて取りつけることでこの問題を解決しました。これで,キャノピーは取りつけられますが,そのままだと,後端に段差や隙間ができます。 

  ⚫️キャノピー後端の段差
 実機写真を見ると,確かに僅かな段差がありますが,ちょっとやり過ぎじゃありませんか?今回は,透明のままにする部分をマスキングテープで養生して,なだらかなラインになるようにヤスリスティックで削って整形しました。調子に乗って削りすぎないように気をつけました。


⚫️キャノピー後端の隙間 

  操縦席の後ろのフェアリングが,キャノピー後端と重なる部分で不自然に絞り込まれています。ここも,マスキングテープで養生してパテを盛り,自然なラインになるように整形しました。この作業により,キャノピー後部にできる隙間は,ほぼ,塞がります。

 ※MPM/スペシャルホビー版のキャノピー周りには,このような不自然なラインはありませんでした。

 銃口は,小径ドリルで開口しました。銃口の位置を合わせるのに失敗したところがあってリカバーするのに手間がかかりました・・・涙・・・。 

 着艦フックは,2回折れました・・・涙・・・。この着艦フックは,上下するようになっていますが,位置が決まらないし,可動範囲が狭いので固定の一択です。3回折れるくらいなら外れる方がましなので両面テープで付けています。 

  組み立て図では,機体後部に2本のアンテナをつけるように指定されていますが,実機写真を見ると無かったので取りつけませんでした。

<完成>

 後のハンターにつながる機種周りのラインが美しい・・・。

 時期によってか,部隊によってか,上面EXダークシーグレー,下面白の塗り分けと,上面ダークシーグレー,下面ダックエッググリーンの塗り分けがあるようです。検索しても,実機のカラー写真が少なくて迷いました。(中華系のキットでは,色指定が怪しいものが,ままありますから。)AIRFIXのシーファイアの色指定を信じて上面ダークシーグレー,下面ダックエッググリーンの塗り分けとしました。実は,この塗装には,ある秘密が・・・12月号に続く・・・かもしれない・・・。 


排気口だけが2つあるなんちゃって双発機です。 武装は,20mm砲4門とロケット弾。ハリケーンとさほど変わりません。 


直線翼の機体ですが,最高速度は964km/hでどのレシプロ戦闘機よりも高速です。 

 主翼上面にダークグレーを塗って,初めて,そこにヒケがあるのに気づきました。ヒケを消すと,今度はモールドが消え,モールドを復活させようとしたら,筋彫りが決まらずに何度もやり直すはめに・・・リカバーするためだけに2日間を費やしてしまいました。 


追加工作が功を奏してキャノピーがきちんと閉まっています。 

 ところで,英国機によく見られる尾翼のフェアリングは,一体,何のために付いているのでしょうか?


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