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特集 F-14 TOMCAT

   F-14 (サンショー1/100)

  by 加藤 寛之



 マンネン → サンショー →サニー と短期間に国内発売元をかえていった、旧いキット。今回作ったものはサンショー版だが、途中で主翼端を丸めたF-15のキットと違い、F-14は発売3社で金型の違いがないように思う(ちゃんと比べたことはないけど)。良質なキットで、72スケールの某社のキットに似ているな、というキットでもある。それを感じるくらいに良くできている、ということだ。AFVクラブの商品もこの金型だそうだが、私は未確認。
キットは初期のF-14の形でしっぽの幅が広いが、さすがにグローブベーンはない。今回はこれを展開状態で追加したことと、ダルい主翼端後縁をプラ板で作り替えたこと、さらに主翼は可動軸の穴をかみ合わせ部分へ溝を入れて塗装後に差し込めるようにしたこと、それ以外は角や接合面を整形する程度で組んだ。
今回は珍しく資料を見た。モデルアート社の『飛行機模型スペシャル』№36と『F-14TOMCAT』通巻226集、『世界の傑作機 特集F-14トムキャット』旧版№83の3冊。要するにプラモデルのための資料が中心で、前2冊はホントに役立った。プラモデル作りには、実機解説よりもプラモデル用の記事が役立つと再認識した。
マンネンからの発売は1974年末らしい。当時のキットらしく、コックピットには椅子と床板しかない。椅子はコックピット開口部から入れられるので、機内を塗りもしないで床板を接着、前方に錘をしこんで油粘土で壁を兼ねて固定すれば左右パーツを接着できる。機内は後で筆を突っ込んで黒にしてオシマイ。
機首レドームは、接着して固まったら削り中心で段差整形をして少々のパテも使用。



  中央胴体は、可動翼を塗装後に差し込むように加工した。そうすることでエアインテーク内部とファンをテキトウに塗ったら(塗らなくてもほぼ見えなかったが)、すぐに上下パーツを合わせて接着。接着部分の側面が多少ガタガタしているが、削ったり少々のパテを載せたりして、まあいいかレベルでOKとする。胴体下面にはスパロー取り付け穴があるけれども、面倒だから埋めない。置いたときに見えないから、それでいいのだ(掲載写真で取り付け穴が見えた方は凄い方です)。
グローブベーンは三角形にプラ板を切り出して貼っただけ。細かなことは気にしない。
水平尾翼、垂直尾翼、尾部下面のフィンなどは、まあ難なく固定できる。
脚関係はしっかりと固定できて嬉しかった。主脚がややハの字になったけれども、どうせ下面で見えないので「問題ナシ」。カバー類は、テキトウに接着しておいた。
キャノピーは、胴体と合っていそうで合っていない。ウ~~ンと思ったが、隙間を水性ボンドで塞いで目立たなくした。これで充分。



  塗装は2種選択のうち、5号機にした。いかにも初期っぽいから。これまた細かなことは気にせずに塗って、少々の汚し塗装をして終了とした。意図的に、ちょこっとウソもブレンドしてある。実機に詳しい方は「4号機なら・・・」があるだろうが、私は全然気にならない。
デカールは実感があるほどの細密さはないが、この時代の1/100で300円のキットなら満点の水準。しかも製造から40年以上経過した今でも、ちゃんと使えた。素晴らしい。垂直尾翼の「5」は赤の地色と一体だったので、地色の赤は塗装にして「5」は似たデカールを使い、主翼や尾翼の赤と揃えた。
最後に光沢の缶スプレーをぷ~~~~~として完成とした。



  うん、いい。どう見てもトムキャットだ。いや、ホントにいい。主翼の後退設計に難があるなんて全く気にならない。展開したグローブベーンも、「これぞ基本、F-14」って感じだ。
このシリーズ、どの会社版かは覚えていないが、F-15もMig-25も持っている。もちろんF-14も、まだ在庫がある。ちなみにミラージュF-1はシリーズ予告にでていたが発売が続いていた当時に問屋筋を含めても見た記憶がなく、発売していないと思う。


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