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特集 ゼロ 

(Photo) ドイツに零戦 ?

by  コルディッツ
博物館実機写真

 2008年12月にシュパイアーの技術博物館を拝観した時、突如として操縦席部分を輪切りにした零戦が目に入り、驚愕しました。
事前情報は全くない奇襲で、ロンドンの帝国戦争博物館で見た輪切り零戦にソックリ!思わず本物と思いました。
その後ロンドンの輪切り零戦と比べると、ロンドンは主脚柱付ですが、シュパイアーは主脚がありません。同じ輪切りなのに、なぜ違うのか疑問を覚えました。そこでシュパイアー再訪が私の旅行リストに入りました。

 技術博物館(シュパイアー)にて   2008年12月撮影





帝国戦争博物館(ロンドン)にて   2000年12月撮影
 現在は帝国戦争博物館ダックスフォードに異動しています。


 そして2020年3月、今にして思えばヨーロッパでCOVID-19感染拡大が始まった頃、シュパイアー再訪となりました。博物館内の模様替えで、零戦は壁から突き出た支柱の上に置かれています。
高い位置で、接近はできませんが、胴体下面は目視できます。
 技術博物館(シュパイアー)にて   2020年3月撮影  






フラップや主脚収容扉など下面に違和感を覚え、輪切り零戦のレプリカだと思いました。




 ところが、展示物ぶら下がっていた標示板や、フロアーに置く標識板の英語の部分だけ読むと、本物とあります。重要な文書なので(笑)、写真を載せておきます。拙訳では、1944年6月19日サイパン島に不時着して米軍に捕獲された零戦で、Lieutenant Seiki 操縦とあり、情報の交錯を感じ、ますます本物とは思えませんでした。しかし、なぜ輪切り零戦のレプリカを作る必要があるのかという疑問も出てきて、却って迷いました。例えば下面の状態への違和感も、ATAIU SEA(連合軍航空技術情報部隊 南東アジア局)のテスト後に、輪切りなった零戦を入手し、展示の時に不十分な情報で下面処置した可能性もあるのではと。



 今のところ私は真贋は判断保留です。中国空軍博物館にあったようなレプリカか、或いは帝国戦争博物館ダックスフォード展示の輪切り仲間か? 結局私は白黒判断を止めて、由来をアレコレ妄想し、愉しむことにしました。


 中国空軍博物館(北京郊外)にて   2004年5月撮影

 中国空軍博物館に「零戦」が展示され、レプリカだろうと話題になった記憶があります。若かった私は、白黒つけるため拝観に行ったところ、博物館の脇に放置されていたのを発見しました。


 帝国戦争博物館ダックスォードにて   2013年7月撮影  



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