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特集 ホーカー

HAWKER FIGHTERS (SWEET,REVELL, MARK 1& MINI WINGS 1/144)

by 五六式(TYPE-56)



 現在、入手可能な1/144スケールのホーカー社製の戦闘機のプラモを作りました。1/144だし,最新キットも混じっているので楽勝,楽勝、2週間で仕上げて後は遊んで暮らそうとと思っていたら・・・涙・・・SWEETのキットは偉大です。もしかしたら,ここのキットしか作れなくなってしまうかも・・・。

<実機について>

・ハリケーン


 RAFで最初に採用された引込脚を装備した戦闘機。胴体前半部は,金属製であるが,その他の部分は木材や帆布を多用するという同世代機と比べて前近代的な機体であったが,生産性が高く,頑丈で,救国機と言われるスピットファイアに無い長所を持っていた。

・テンペスト

  ハリケーンの後継として開発されたタイフーンが戦闘機として求められた性能を発揮できなかったため,ホーカー社は,改良型タイフーンⅡを開発した。タイフーンⅡは,主翼の改設計や重心位置の修正などを経てタイフーンとは全く別の機体となったため,テンペストと改称された。

 テンペストは,戦闘としても爆撃機としても有能だったが,中低高度で700km/hを超える高速性能を活かして,ドイツ軍のV-1ミサイルの迎撃にも用いられた。

・シーホーク

 第二次世界大戦後に実用化された初期のジェット戦闘機。ロールスロイス・ニーンジェットエンジンの排気を2つに分けて胴体側面から排出する設計となっている。英国海軍機は,スエズ動乱のときに戦闘爆撃機として活躍した。英海軍の他にインド海軍,オランダ海軍,ドイツ海軍でも使用された。

・ハンター

 シーホークを後退翼機としたP.1024から発展したジェット戦闘機。戦闘機として突出した性能を備えてはいなかったが,頑丈で低空での機動性が高く,インド,オランダ,スイス,中東諸国など,多くの国に輸出され,軍から払い下げられた機体の中には,今なお現役のものも存在する。民間軍事会社ATAKの機体が,不調のため,岡山空港に緊急着陸したことがある。


<キットと製作について>

・ハリケーン(SWEET)


 SWEETの2作目のキット。発売日は,今回製作したキットの中で一番古いが,モールドのシャープさや組みやすさ,デカールの品質など,どれをとっても他のキットを圧倒している。色つきと透明の全く同じ部品が一組ずつ入っていて,キャノピーと着陸灯の部品は,各ランナーに二揃い付いている。この構成により,透明なキャノピーと着陸灯を備えた2機分のキットとなっている。

 透明部品の方で組むのは,部品の隙間ができているかどうか目で見てチェックできないので難しい。1機分のキットとして割り切った方が良いのかもしれない。主翼前縁の着陸灯の組み込みが難しい。小さいので指でつまんでもピンセットでつかんでもすぐに落としてしまう。楊子に両面テープを巻き付けたもので取り付け位置に持っていくと良い。取り付けはきついので主翼側を僅かに削っ調整して,着陸灯の部品を指で押しつけてやると部品同士の摩擦で固着する。

 計器盤とシートに隙間ができるが。キャノピーの枠が多いので放っておいても大丈夫・・・多分・・・。計器盤の方は本当に見えない。シートが気になる人は上から寸法を合わせて切り出したマスキングテープを貼り付けて色を塗ってやれば良い。

・テンペスト(MARK 1)

 今回製作したキットの中で最新のキットの1つ。1/72スケールキットなみの部品数があるが組みにくい。2機組。このキットには,レジン製のV-1も付いていた。

 主翼と胴体の部品が干渉して取りつけられない。干渉し合う部分を削って調整してやると・・・取りつけられない。コクピットの床と背当ての部品が干渉していることが判明。組み立て図に示されているこれらの部品の位置関係が間違ってるらしい。仮組みと調整を何回も繰り返してやっと形になった。主脚の部品構成も難解。尾輪の部品も今どきこれとは・・・。メーカーは。自分たちの製品を組んだことがあるのだろうか?

・シーホーク(MINI WINGS) 

 今回製作したキットの中で最新のキットの1つ。説明図が簡単すぎて部品の位置決めが大変。2機組。


 赤丸→削る 黄丸→おもり

  前部胴体上下の部品と空気取り入れ口の部品が干渉して取りつけられない。。メーカーは。自分たちの製品を組んだことがあるのだろうか?空気取り入れ口の部品の位置決めも説明図を見ただけでは分からない。とにかく覚悟を決めて空気取り入れ口の部品を接着し,何日かおいて完全に固着したら,がしがし削って調整する。おもりを5g入れるように書いているが,できるだけ前に寄せて取りつけてやれば2〜3gで済む

 デカールを水につけるのは1秒で十分。

・ハンター(MARK 1)

  レベルのFGA.9のキットに自社製の復座型の胴体などの部品を追加したもの。2機組の単座型のキットもリリースされているが,復座型のキットで作れるのは1機のみ。

 復座型のコクピットは4つの板状の部品の組み合わせになっている。床板と背当て以外の寸法は,全く合っていないので我慢できる位置で強引に貼り付けた。


 前脚の収納部の部品は無いのでプラ板で蓋をしてやらねばならない。

 空気取り入れ口の整流板は,実機では目立っているが再現されていないのでキットの現物合わせで部品を作った。レベルの単座型やマークワンのOEM品でも同じ作業が必要だろう。複数作る方は,テンプレートを作っておいて次に作るキットの箱に入れてやるとよいと思う。 

・ハリアー

 全く間に合っていなかったので今回は,パス・・・涙・・・。 

<完成>


HAKER HURRICANE Mk.1

実寸の2倍以上でこの見栄え。デカールの発色も素晴らしい。しかも,組み立ては,ストレスフリー。

 でも,アンテナは折れやすいので気をつけて。前照灯の部品は無くなりやすいのでマスキングテープにくっつけておくなど管理に工夫が必要です。あと,主翼付け根のステップはモールドもデカールも無いので手描きとなります。

HAKER TEMPEST Mk.V

 顎のラジエターが見えない角度だとこんなにスマート。

 機番のデカールが1つ丸まってしまったので別機のものを貼り付けています。書き文字も試みたのですが,違和感が消えなかったので・・・考証云々より見栄え優先です。

HAKER (ARMSTRONG WHITWORTH) SEAHAWK FGA.6

  F.2以降は,アームストロング・ホィットワース社製となっています。その間,ホーカー社は,ハンターをせっせと生産していたそうです。


 黒い機体は,スタイリッシュで,私の好きなデザインです。キャノピーの枠は,モールドが薄くて書き込みにくかったです。小さくてつるつるの透明部品に精度を出して細い線を描き込むって,何の罰ゲーム?

HAKER HUNTER T.8C

 並列復座の練習機型です。練習機型は,塗装のバリエーションが多く,何機か揃えると楽しそうです。この機体は,海軍型なので着艦フックを装備しています。このキットの着艦フックの部品は,形状がいまいちです。さりとて,自作する根性は無いし・・・。


 ジェット機より翼面積が大きいとは。テンペスト,でかっ!こんなのに乗れるだけですでに勇者ではないじゃろか?全スケール通じて初めてテンペストを作りました。正直、テンペスト舐めていました。エアフィックスの新キットが出るのが楽しみです。あと,10年くらい生きていたら,F-3とある意味姉妹機の新(シン)テンペストを見られそうです。

 今回,キットを4種製作しましたが,部品の精度も,デカールも,組み立てやすさも,説明書の親切さも,仕上がりもSWEET製が群を抜いていました。後のキットは,ひたすら苦労しただけ・・・メーカーさん,自社のキットを作って見なよ・・・涙・・・。

 家には,ワイルドキャットとか,隼とか,いろいろSWEETのキットの在庫があるので他(ホーカー)のキットも作ってみようかな・・・ちゃんちゃん♪


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