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特集 プラモデル温故知新

   ベル AH-1G ヒューイコブラ (レベル 1/32)

 by  田口博通 Hiromichi Taguchi




 1960年代末にレベルから発売された1/32 AH-1G ヒューイコブラです。1970年代に一度作ったことがあるので、今回は2回目の製作です。ご存じのようにこのレベルのヒューイは大きいだけが取柄と世間では言われていた時期がありまして、 たしかに外形や、シートなどは非常にラフです。箱絵にはあるコクピットの防弾板もキットにはなく実戦配備される前のテスト機という風情です。
 ところで、今年になってICMからやはり1/32のAH-1Gが発売され、すぐ購入。今では 決定版ICMがある以上、レベル1/32に手を加えるのはもったいないというものでしょう。良きアメリカの時代のおおらかな雰囲気そのままにストレートに作ることに価値ありと考え、死んでいたデカールだけICMのデカールを貼って完成させました。

海兵隊機の箱絵で、大切に保管していたグンゼレベルの貼り箱版 作ってしまいました。



 シートが全然違っていますが、全体のプロポーションはそこそこなので目をつぶってストレートに完成させました。パイロットを搭乗させましたが、アゴが上がってますね。


キットについて

 1960年代の金型設計のため、下の写真のように棒ランナーに部品がついており、枠がありません。でも、これが 当時ののアメリカレベルの標準で 懐かしさ一杯です。




製作

 コクピットとエンジンを作って、胴体にセットし胴体左右を接着すれば1/32とはいえ全体の部品点数も少ないのであっというまに出来上がりです。

コクピット

当時としては、計器盤、サイドコンソール、操縦桿など良くできたていた方です。

エンジン

 「エンジン内臓」というのが、このキットの売り文句でした。右舷アクセスパネルを開けると少し見えるようになっています。というわけで、エンジンはシルバーで塗って おしまい。


 胴体にコクピットとエンジンをはさんで、胴体左右を接着します。位置決めはラフなのでプラ棒で接着シロを追加して、固定します。また、転ばぬ先の杖で、コクピット下に粘土を重りがわりに入れておくことにします。


 Mrカラー38番オリーブドラブで塗装



 デカールは先述のICMニューキットから流用。



 左右ウイングに武装を施すと、ヒューイ以外には見えません。強そうです。1/32ですが、3日くらいでさくっと完成しました。誰にでも巨大1/32ヘリが完成できるレベルキットというのも 実にプラモデルらしくて今では大好きです。

 このレベルのキットは、表面ディテールがほとんどなく、のっぺらぼうに近い仕上がりとなっていて、1回目を作った時は 1970年代の辛い評価をうのみにしていた「頭でっかちモデラー」だった私には不満に感じていたと思います。
 
 今年発売のICMキットはリベットもかなり目立ち、ごつごつ感に溢れていて、完成すると実感が高そうですが、部品点数も多く、完成にはかなり労力と日数が必要そうです。
今の時代は 「正確でなければプラモデルではない」という考証至上主義の暗黒期ではないので、 レベルとICMのどっちがいいかは、人それぞれでよいのではと思ったりします。

私は? そうですね。もちろん、どちらも作って楽しむんだろうなあ。


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