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Hs126 (マッチボックス 1/72)

  by 加藤 寛之



 いかにもマッチボックスらしい機種選択の製品。以前にも1度組んだことがあり、今回は2度目。友人から頂いたので作ってみた。箱の印刷に1974年とあって、お値段「200」円のシールが貼ってあった。スケールを間違えたのかと思うほど大きい単発機だ。
 マッチボックスのお約束は、小さなことや大きなことも気にしないこと。これを理解したうえで、組み始める。 

 まずは胴体から。コックピットは床板1枚と造形不足の椅子2個、操縦桿1本。計器盤はない。お人形さんは2人いた。最初に、操縦席前の胴体のある主翼の支柱を、左右別の3本1パーツを合わせて操縦席前の胴体パーツに組み付けておく。左右胴体は床下だけを挟んで接着し、前述の胴体パーツも同時に乗せて一体化させ、この状態で固める。この支柱は堅固で、主翼は傾かず前後左右のズレも生じない。とてもいい構造だ。この支柱だが、実機はここに張り線がある。もちろん、私は省略する。そうそう、胴体内側は広めに塗っておくこと。後席は開放だし、カウリング内のエンジン越しに内部が見えるから。でも私は黒で一色に塗っただけ。接着剤が固まり整形したら、垂直尾翼に直行するように水平尾翼を接着しておく。水平尾翼下面にある支柱も、ここで接着(塗装後でもいいです)。



 カウリング内側とエンジンは、胴体内部と一緒に黒で塗っておく。エンジンは銀を軽く擦って、それっぽく。カウリングのパーツにエンジンを入れ、カウルフラップのパーツも組み付けて、エンジン周りを作っておく。形がやや疑問だけれども、感じよく組めるから合格。
 次は主翼。この飛行機の特徴である主翼は、左右分割の1枚モノ。精査はしていないが薄すぎだろう。まあ、いいや。主翼と胴体にナナメ支柱を入れて仮組みしてみたが、支柱の調整は不要だった。これは嬉しかった。
 長い主脚は、タイヤを入れずに組んでしまう。胴体との接合角度は難なく決まって、機体は傾かない。タイヤは1個だけ塗り、これを半月形に2分にして後から差し込めば大丈夫。コロコロ転がして遊ぶ予定はないから、固定でいいのだ。



 プロペラ形状は良好な理解で軽くこなしている。こういうところがマッチボックスのこだわりだ。ちょっとだけ厚みを削ってみた。
 塗装。このキットの2色成形は緑と水色だった。今回は全面塗装とした。主翼と胴体周りは別々に塗り、塗装後に組み上げた。色は何年も前に買った使いかけで塗った。上側面全体をブラックグリーンらしい色で塗って、ダークグリーンらしい色で折れ線に重ね塗りした。暗い色・明るい色の順の方が、渋い発色になる。下面はライトブルーで塗った。どの色も、「もう1回、塗ろうかな」と思うくらいでやめる。軽い塗装ムラが、イイカンジを生み出す(本当です)。面相筆に溶剤を含ませて色の境目を3回くらい軽く撫でてボカシを入れる。ダークグリーン、ライドブルーのところの筋彫りには、薄めたブラックグリーンをふにゃふにゃと塗って軟らかい感じの墨入れをする。ほかにもメリハリのための細かな塗装をする。
 キャノピーは厚く、後端でそれが特に目立つ。そこで厚み部分を黒塗りに。そうすると機内も黒なので目立たなくなる。さらに外側の角に銀を僅かに擦りつけて光らせ、そこだけ目立たせることで肉薄にみせた。
デカールはキット付属のものを貼った。マッチボックスのデカールは、古くても使える。版ズレが多少あったので、デカールの乾燥後に面相筆で地色を塗ってごまかした。
 テキトウな段階で、アンテナ柱とかの小物を接着する。
最後に光沢スプレーをプシュ~~~~として、これで完成。



 “とりあえず完成すればイイや”で、開封から3日目の午前中に完成した。もちろんその間に食べて寝て、TVも見て、部屋の窓ガラスを拭いて、図書館で別件の資料を探して、ちゃんと出勤もしている。完成するキットという明確なコンセプトのためには何でもアリ、みたいなマッチボックス製品だけれども、完成すればいいカンジだ。

 エ? 主翼が板みたいだって? シートベルトくらいつけろって? おもちゃっぽいって?写真撮るときは埃くらい掃えって? …私もそう思いますが、それが何か?  


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