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(Photo) アブロ・ヨーク

by  コルディッツ
博物館実機写真

 アブロ・ヨーク輸送機の試作機は1942年に初飛行しました。同社製作のマンチェスター爆撃機が原型と聞いていましたが、どうやらマンチェスターを改造したランカスターが原型のようです。主翼、エンジン、着陸装置はランカスターと同じで、新設計の四角い胴体の容積はランカスターの約2倍です。試作機には(マンチェスターにはあった)双尾翼の中央に設置された第三の垂直安定板はなく、 これは3号機以降に設置されました。
 1942年のアメリカとの合意で、輸送機の生産はアメリカ、爆撃機の生産はイギリスと役割が決まったためなのか、本格的な量産開始は1945年です。それまでに生産された機体は要人輸送に当てられ、BOAC(英国海外航空)配属のヨークはカイロ路線に就航し、またチャーチルの個人用輸送機となった「アスカロン」(LV633)は、チャーチルの一行をヤルタまで運びました。大戦後のベルリン空輸にも投入され、1964年に全機がリタイアしました。 
※ 本稿は博物館の標示、「旅客機」(鶴書房)、「航空機 第二
次大戦Ⅰ」(小学館)、「世界の軍用機図鑑」(コスミック出版)、
Wikipediaを参照しました。

 Avro York C1 G-ANTK
 戦争博物館ダックスフォードにて     2004年1月撮影


 展示機は1946年に生産され、最初はRAFにNW232として配属され、
ベルリン空輸に従事。1954年にダンエアーのG-ANTK機となり、
1964年まで使用されました。  以下2枚は2008年7月撮影




 Avro York C1 TS798
 王室空軍博物館コスフォードにて     2016年4月撮影




 展示機は最初はRAFに配属後、すぐにBOACのG-AGNV機となり、
その後スカイウェイズで運用されました。


 主翼は高翼に配置されましたが、主脚の長さはランカスターの
ままでした。このため胴体が地表に近づき、荷物の積降しを楽に
していたと参考文献にありました。


 エンジンはランカスターと同じくロールス・ロイス・マーリン
24 V-12 液冷ピストン 1,280hp(950kW) 4基。最大速度は480km/h。




 英国風の優美な曲線の胴体収容量は貨物なら9,072kg、完全武装
の兵士なら24名、旅客定員は56名。







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Vol.169  2022 September.    www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /
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