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シコルスキーCHー54A スカイクレーン(タミヤ 1/100)

by 小山新一



(実機について)
ターボシャフトエンジン2基を胴体上部に並列に配置し、9トンという大きな積載能力をもつクレーン・ヘリコプターである。機首の乗員キャビンに、細長い棒状の胴体が続き、貨物はこの下に抱え込むように積載、あるいは吊り下げて運ぶ。貨物のない機体の形はユニークで、カマキリのニックネームで呼ばれる。
 他のヘリにない特徴が、着脱可能なカーゴ・ポッドである。これは兵員、物資の輸送はもちろん、地上に置いて作戦司令部、野戦病院などの施設としても用いることが可能である。あらかじめいくつかのカーゴ・ポッドに、用途別の機材や消耗品を搭載しておけば、作戦によって必要なポッドを選択し、迅速な出動が可能となる。
 このシステムをみて誰しもが思うのは、「これってサンダーバード2号のアイディアじゃないの?」ということであろう。スーパー・マリオネーションを駆使したSFテレビ・シリーズ「サンダーバード」の放映開始が1965年、CH54の初飛行が1962年だから、スカイクレーンの方がさきがけであるようだ。

2 第1機兵団所属機


(模型の制作)
  絶版となっているタミヤのミニジェットシリーズで、本機は最後から2番目に発売されたアイテムである(ラストはF105D)。
 大型のヘリだけあってパーツも多く、組立てと塗装の手順をよく考えて進める必要がある。さらに手すりや足かけなど、細いパーツを差し込む箇所が多いから、仮組みと調整も欠かせない。この2点をていねいにやって進めれば問題なく組み上がり、精密感ある雰囲気に仕上がる。
 小さなパーツの合わせがよく出来ているのに反し、機体の左右、カーゴ・ポッド左右の合わせが良くない。中央の合わせ目がひけるのである。パテ盛り、整形を余儀なくされるが、この間エンジン・パーツなどの工作を進めていれば、ストレスもたまらぬと思う。インストの塗装説明ではエンジンなどの細部が万全とは言い難い。ネットで実機写真を検索し、それでも不明なところは、まあそれらしく塗った。
 その検索過程で、田口編集長制作のCH54のみごとな完成写真が出てきて驚かされる。
 2キットあるうちの1機だけでスタートしたが、残すといつまた手がけるか分からぬので、途中から2キット同時進行で進めた。1機は医療用カーゴ装着にし、もう1機は第一騎兵師団所属にした。キット付属の2機ぶんの指定デカールの機体である。
 塗装はすべて筆塗りで仕上げた。筆むらはことポッドに関しては、使いまわしの装備だからかえって自然だろうと自己満足している(小スケールなので汚しまではしなかったが)。

3 医療用カーゴ積載機


4 医療用カーゴ積載機(後方から)


5 同じミニジェット・シリーズのベル・イロコイス・ヘリと




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