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特集 ドイツ機

 「ヴィルデ・ザウ・エース」 メッサーシュミットBf109G-10/R-6 (レベル 1/72)

  by 翔バナイカイ 栗人@ケータイ



 「ドイツ機」のお題でメッサーシュミットをもう一機。以前Fw190D-13を作っていた時に、大戦終末期のBf109も併せて作りたくなり、
 【Bf109の最後期型】かつ【翼下にガンポッド装備】かつ【変わった塗装】かつ【エース搭乗】
という条件で絞り込んで行き当たったのが今回の作品「フリードリッヒ・カール・ミュラー少佐のBf109G-10/R-6」というわけです。
ミュラー少佐は1943年に30歳越えでドイツ空軍に加わった遅咲きの戦闘機パイロットですが、単座戦闘機による夜間迎撃戦法「ヴィルデ・ザウ」を提案し、かつ同戦法での初撃墜を記録。以降も終戦まで夜間だけで52回出撃、30機の撃墜を記録しI./NJG11の指揮官として大戦を生き延びています。



制作目標はミュラー少佐が1945年4月ごろの搭乗機です。本機の外形上の特色は、
・モータカノンはMk108、左右主翼下面にMG151/20のガンポッドを装備。
 コクピット背部にもシュラーゲ・ムジークとしてMG151/20を1門装備。
 (このためコクピット背面にあったループアンテナは胴体下面に引っ越し)
・加えて胴体下のETCラックには150ガロン増槽(米軍の投棄品をリサイクル)を装備
・右主翼下面が黒塗装
制作ベースには、ストックにあったレベル1/72のG-10を選択。以下、制作記事です。


●カウリング開閉パネルの前端で折れ線になるはずの機首上面のラインがこのキットではなだらか過ぎ。ここは修正しようとすると影響範囲が広くなりそうだったので少しのパテ盛りで角を立ててがまん。
●G-10にしてはキットの機首下面オイルクーラの深さが少し浅く、左側面の過給器インテイクも少し細いので、それぞれ修正。
●ミュラー少佐機では主翼上面の主輪バルジはキットにあるカマボコ型ではなく旧タイプの小バルジなので作り直し。
●主翼下の20mm機関砲ポッドはハセガワのBf109G型キット付属のパーツを転用。砲身は真鍮パイプで作り直し。コクピット背面のシュラーゲ・ムジークも真鍮パイプで追加。
●キャノピー上面にはシュラーゲ・ムジークの照準用の「丸に十字」マークがあるが、このサイズではとても描けないのでクリアパーツにマークを罫描き。


シュラーゲ・ムジーク付近のアップ。資料本では「重量軽減のためガーランド・パンツアーを外していた」とのこと。しかし外した理由はそうではなく、仰いで照準しようとするとパンツアーに頭がつかえてしまうからではなかったのか、と思っています。

●150ガロン増槽は手持ちのスクラップパーツ(出所不明)を使用。

米軍150ガロン増槽の取付部アップ。下手すれば地面をこすりそうです。

●キットのペラブレードは湯が回っていなかったので手持ちのハセガワG型のパーツを流用。
●塗装は上側面がRLM83とRLM75の迷彩。下面が増槽も含めてRLM76。ただし右主翼下面は黒。全てMr.カラーを使い、それぞれスケール効果としてMr.カラーの311番を30%ほど追加しています(黒にはジャーマングレーを使用)。塗装方法は短いストロークで筆塗り+クリアがけ+研ぎ出しという最近の私のスタンダード。垂直尾翼のスワスチカとスコアマーキングのみ手持ちデカールを使用。





  こんな感じで一応完成しましたが、もしも1/72で本機を制作したいという方がおられたら、FM社のG-10あたりをベースにした方がよさそうであります。

 ミュラー少佐には他に同姓同名の指揮官クラスの人がいたためか、本人には"Nasen"(鼻)というあだ名が付けられています。ネットでミュラー少佐の写真を検索してみると確かに鼻が大きな人。ドイツ人のあだ名の付け方は結構ストレートですね。


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