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特集 72

 小説「シェパード」 D.H.バンパイア(エレール 1/72), D.H. モスキートMk.IV (タミヤ1/72)

  by 入江健次



 皆様はクリスマスにいつも思い出す物語や映画などありますでしょうか。私はフレデリック・フォーサイスの短編小説「シェパード」がそうです。話は第二次大戦直後の英軍のドイツ駐留基地から、クリスマス休暇でイギリスに帰る若い戦闘機パイロットの話です。クリスマスイブにバンパイア戦闘機でドーバー海峡を渡ってイギリスの基地まで帰ろうとしますが、無線などの電気系が全部故障して、もうだめかと思ったときに、突然現れたモスキートの誘導機に助けられるお話です。だけど、実際にはモスキートは既に退役していて実は、、、という話ですがなんとも余韻が残って良い小説なのです。離陸時のドイツの寒々しい冬の夜の描写や、飛び去るモスキートの爆音など鮮明に印象に残ってます。飛行機好きなら一度読んで頂きたいです。



  模型は、バンパイアは古いエレールのキットで、小さくてコロンとした胴体にピンとした翼など、とても雰囲気の良いキットです。ノーズに近い方に結構な重りを入れないと尻もちをつきます。私は釣り用の板重りを折りたたんでスキマに突っ込んだりしています。丸い重りやナットなどを入れるより効率的です。



 表面の表現は凸モールドで、いつものようにスジボリして、あっさりと巣組です。



 機体はシルバーの塗装と思われます。私のシルバー塗装方法はエアブラシで始めは銀だけで、重ねて行くにしたがって徐々にクリアーを混ぜて行きます。そうすると車の塗装のようにならず、メタリックっぽい輝きも出ます。磨きで艶も出せます。デカールは古かったですが何とか貼れて完成としました。



  72のモスキートは、長い間エアフィックスか、マッチボックスしか無かったと思いますが、ハセガワとタミヤから出て大変うれしかったです。今回はタミヤを作ってみました。



 問題なほぼ無く、胴体の合わせに少しだけパテを使用しただけでした。翼の固定では内部にガイドステーを置くやり方で上反角もきっちり決まり、さすがと言う感じです。シートベルトのデカールも有り、楽ちんモデリングです。表面の再現も素晴らしいです。



 塗装は上面オーシャングレーとダークグリーンの迷彩で下面はミディアムシーグレーでした。



 ビルマで64戦隊の黒江中隊長がこんなきれいな飛行機を撃っていいのだろうかと思ったそうですが、このキットはイギリス機らしい流れるような機体を簡単に手元に再現できます。



名前は両方とも血を吸うものですが、吸血鬼はともかく、蚊はどうでしょう。イギリス人のユーモアセンスあるネーミングだと思います。




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