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特集 今は無きメーカーのプラモデル

 サンダーバードジェットモグラ(The Mole)
(イマイ(旧今井科学) 1/72)

by クラキン





イマイ(旧今井科学)1/72サンダーバードジェットモグラ(The Mole)です。



【実車(プロップ)について】

 地中の救助を行なうために地面を掘削して掘り進むメカです。
「ジェットモグラ」と言う名称はプラモデル版で付けられたもので、作中では「Mole」と呼ばれ、日本語吹替版でも「モグラー」と呼ばれています。
推進もジェットではなくロケットです。
第2話、第5話で登場しましたが、その他に何回登場したかは憶えていません。
2号の5番コンテナに搭載されていたと思います。



【キットについて】
 2002年2月に会社解散したイマイ(旧今井科学)が2000年に発売した最後の新金型キットです。



インストには平成13年(2001年)2月8日という製造年月日がスタンプされているので、会社解散の丁度1年前の製造です。





イマイの最終作品だけあって素晴らしいキットです。
インスト冒頭の解説にもこのキットに掛ける意気込みが読み取れますし、カッコイイ図面も付いています。



  デカールが右側に集中していて、左側には殆ど無いのも、左側からしか撮影しないプロップを忠実に再現した結果です。
パーツ精度は完璧でパチピタです。
ギミックの設計も素晴らしく、本体に内蔵された単三電池2本で本体のドリル回転(なんと!先端高速、本体低速という回転速度の違いまで再現)、側面履帯と上部のライト点滅、更に台車のモーターを駆動させて台車を前後に走らせることまで出来てしまいます。
電池交換も簡単に行えるよう設計されています。
履帯の作りも秀逸で、リアル感を出しながら柔軟性があり、更に張り具合の調整までできるようになっています。





これだけのギミックが、インスト通りに丁寧に組み立てさえすれば確実に動くようにできています。
勿論、ディスプレイモデルとしてのディテール表現もほぼ完璧です。
モーター2個は付属せず、別売りでした。



【製作について】
後述の展示台以外は完全素組みです。
ウェザリングは、クレオスウェザリングカラーのブラックとステインブラウンの混色で墨入れとウォッシング(タンク部分のみ)
→ シルバーとダークアースでドライブラシ
→ 油彩3色でフィルタリング
→ 履帯周りにウェザリングペースト2色で泥汚れ
です。



  展示台は100均のフォトフレームを流用しました。
地面は前に買っておいた「コルッキー」をメインで使いました。
最初はただ平らな地面だけを作るつもりだったんですが、ちょっと間延びした感じだったのと、コルッキーが少し足りなかったことの両方で左奥と右手前に細工をしました。




左奥は遠くに見える丘を遠近法で表現した「つもり」です。
右手前はすぐ近くの岩の「つもり」です。
地面は柔らかいうちに履帯を押し付けて跡を付けました。
ウェザリングカラーとウェザリングペーストで適当に陰影を付けました。
木枠部分はオイルステインを塗ってあります。
最後に銘板を付けて完成です。



製作期間5週間+3日、正味製作日数は12~3日くらいです。
作っていてもの凄く楽しいキットでした。
最近、こういうキットが全く無くなってしまったのは残念です。




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