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特集 グラマン

グラマン F4F-4 ワイルドキャット (タミヤ 1/48)

  by 老人とプラモ

 F4Fは太平洋戦争の前半で零戦の好餌のように評されていますが、実際はなかなかの好敵手であったと思います。鉄工所と異名をとるグラマン社で頑丈に作られた機体と4または6挺の12.7㎜機銃は防弾の手薄な日本機には大きな脅威であったはずです。1942年いっぱいはF4Fが米国海軍の主力戦闘機です。その後もGMに生産移管されて軽量化されたFM-1、FM-2がコンパクト戦闘機として軽空母に配置されレイテ海戦以降も船団護衛任務で活躍しています。

 タミヤのF4Fは名作キットの評判通りで、部品の合いが良いということが製作のストレスを大いに少なくする、という当たり前のことをつくづく実感します。同時にF4Fの機体の武骨な印象を巧みに表現していることも注目です。

 F4Fの外観は 胴体の細い日本機と違って一見無駄なボリュームを含んでいるように見えますが、脚を引き込んだ飛行姿勢を想像すると多少は颯爽たる感じになると思います。そもそも胴体に主脚を引き込む基本構造がグラマン社の先代のF3Fを踏襲しているので 胴体下部がデッパラになるのは必然です。 


 F3Fは複葉ですがそれを単葉化したF4Fは主翼幅が増えるので幅広の主翼の胴体への取り付けは脚収容部を避けて中翼配置になるのもF4Fの必然です。


 胴体収容型の主脚は左右の間隔を広くできません。洋上で揺れる空母への着艦は難度が上がりますが、パイロットから不評は無かったのでしょうか? 複雑なリンク構造を簡潔に組み上げることができるのも このキットの優れたところです。


 タミヤのF4Fはちょっと表現過剰かもしれませんが、リベットと機体各所の開口部の蓋などの剛性感も見事に表現されています。


 胴体側面のデカールの星は 貼り付け作業時に押さえすぎてリベット部分に穴が開いてしまいました。経年変化による塗装のハゲチョロのように見えるので修正せずに放置してあります。 


 F4Fはコンパクトですが、いざというときに役に立つ名機であったと思いますよ。


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