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(Photo) English Electric Canberra
by コルディッツ
博物館実機写真
イングリッシュ・エレクトリック・キャンベラは、イギリス空軍が採用した最初のジェット推進爆撃機です。1949年に初飛行行して、優れた性能を示し、イギリス空軍や英連邦諸国、西側諸国で採用されたばかりか、アメリカ空軍にも採用されました。アメリカは操縦席をタンデム複座にする等の改修を加え、マーチン社にB-57キャンベラの呼称で生産させ、ベトナム戦争に投入しています。
キャンベラの高性能振りを世界に知らしめた出来事の一つに、1953年に開催された飛行レースでの優勝が挙げられます。レースはヒースロー空港からヘアウッド空港(現クライストチャーチ空港、ニュージーランド)間の速度を競ったもので、その殊勲機(WE-139)がヘンドンの王室空軍博物館に展示されていますので、ご紹介します。
※ 本稿は博物館の標示とホームページ、「世界の軍用機図鑑」
(コスミック出版)を参照しました。
English Electric Canberra PR.3 WE139 2020年8月撮影
王室空軍博物館(ヘンドン、ロンドン郊外)にて
ヒースローからヘアウッドまでの距離は19,746kmあります。
乗員3名でヒースローを離陸したのは10月8日17:45でした。
胴体左側後方からの撮影。
途中で着陸したのはバスラ(イラク)、コロンボ(スリランカ)、パース(オーストラリア)の3カ所でした。最終目的地クライストチャーチまでを23時間50分42秒(飛行時間は22時間27分)かけて制覇し、世界記録を樹立したものです。
核爆弾搭載も可能な高速爆撃機による長距離飛行レースで、速度記録を塗り替えたことは、キャンベラのセールスポイントになったことでしょう。
PR.3型は、爆撃機型のB.2の胴体を延長し、燃料タンクとカメラを装備した偵察機型です。
English Electric Canberra B Mk.2 2023年4月撮影
ドイツ空軍博物館(ガトウ、ベルリン郊外)にて
西ドイツ空軍は1964年にキャンベラを3機導入しました。任務は標的曳航で、その後は地図測量もこなしました。展示機は1993年にガトウまで飛行して引退、博物館入りしました。
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