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誌上個展
イギリス初期ジェット機シリーズ その1 

グロスター・ジャベリン T-3(エレール1/72)

  by Nobunaga
彫ってえ 彫ってえ また彫ってえ!


 古い古いエレールのキットです。再販もなく今は絶版のようですね。某オークションで手に入れました。キットは凸モールドでパネルラインも点検ハッチ類も曖昧でこのままでは作れないぞ。どうした金型職人さん。イギリス機だからってやる気をなくしちゃったのかな。それとも図面が手に入らなかったのかな。そこでエアフィックス1/48のジャベリンを参考に再現しました。かなり省略しましたけどね。厳密に見るとT-3とFAW-9のパネルラインや点検ハッチ類は違うんだろうけどここはそれらしくと言うことで良いことにしましょう。
 それにしてもなんで練習機のT-3なのかなFAW4じゃないのかなって思っちゃいますね。
*FAWはFigter-All-Weather(全天候戦闘機)の略です。

 ハインケルHe178を始祖とするジェット戦闘機はドイツではハインケルHe280、メッサーシュミットMe262やハインケルHe162、アラドAr234爆撃機等のジェットエンジン搭載の戦闘機や爆撃機が相次いで実戦投入されました。
 イギリスでは1941年5月にグロスターE.28/39が飛び、1943年3月にはグロスターミーティアによりジェットエンジン戦闘機時代の幕開けとなりました。第二次大戦ではジェット戦闘機同士の直接対峙こそありませんでしたがジェットエンジンの性能向上によりもはやレシプロエンジンの時代は終わりを告げることになりました。
 ドイツのジェット機開発の技術はアメリカに、ソ連に移転してさらに性能向上が図られましたがイギリスでは独自の進化をすることになります。ガラパゴス化ですね。同時代のアメリカのジェット機にはない野暮ったくて変で面白い機体が開発されて興味はつきません。


エアフィックス1/48と比べると機首が延長されてる分スマートに見えますが空気取り入れ口から背面にかけて丸みが足りません。48ジャベリンは来月号には出せるかな。


タテヨコ裏表のパネルラインやハッチ類は全て彫りました。本当はもっと複雑なのですが、根気が・・・


でっかい垂直尾翼にも点検ハッチ類がどっさり。


外装タンクを付けてないので(キットのパーツにもありません)スマートです。


古いキットですがデカールは使えました。数秒で台紙から剥がれて吸着も良いのでびっくりです。


大きなピトー管は2ミリ径のプラ棒からの削り出しです。ジャベリン(長い槍)と言う名前はこのピトー管から来たのでしょうか。


ちょっと大きめのボーッテクスジェネレーターがいかにもイギリス機らしいですね。

参考資料:酣燈社 別冊航空情報「英国ジェット軍用機」、モデルアート社「飛行機模型スペシャルNo.40イギリス空軍の戦闘機」、AEROPLANE COLECTORS`ARCHIVE「Early Jet Fighters」他インターネットによる実機写真、作例等


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