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イスラエル空軍 ミラージュⅢC (アカデミー 1/48)

  by 加藤 寛之

 もうずいぶんと古い話です。フジミの1/50ミラージュⅢCは高い評価を受けていました。私も作りたいと思っていましたが、そのまま年月が過ぎ、お店で見なくなりました。
ところが嬉しいことに、アカデミーがフジミと同じ型式でミラージュを発売しています。ちょっとみたところ、な~~んとなくフジミのキットの代わりになりそうです。それで購入しました。



 まず、パーツ点検と仮組みです。
パネルラインは凹モールドですが、細かなパーツはほとんどなく、コックピットもとても簡潔です。計器盤の計器配置は疑問ですが、後付け出来る便利な構造を評価しましょう。他に胴体内に入れるものはありません。脚庫にも造形がないだけでなく一部は底抜け状態、エンジン排気口は穴のまま・・・と、まるで数十年前のプラモデルみたいです。
ちょっとマズイなと思ったことは、主翼上面のパネルラインが凹モールドの周囲までへこんでいて、まるでタイルが貼ってあるみたいなこと。これは上面全体を軽く削って改善すれば大丈夫。エアインテークの部品を胴体と仮合わせすると、予想通りというのか胴体と面が繋がらないのですが、これを本気で改修すると大工事なのでまあイイかなァ・・・くらいでOKとしましょう。後胴の排気口パーツもそんな感じです。キャノピーは大半のワクが胴体にモールドされているので、接着時の工夫で乱反射を押さえ込む必要がありますね。組み図が簡単すぎますから、ホントの組み順は自分で考えます。塗装図も簡単、細部の色指定はまったくありません。まあ、こんなところ。あとは些細な課題です。



  コックピットや機内は黒にしました。これはキャノピー接着部分の乱反射をごまかすためです。コックピットの組み物と前脚台を組み込み、錘を油粘土で固定したら、左右胴体パーツを接着します。主翼取り付け部分にも胴体壁があるので、丈夫に接着できます。
エアインテークのパーツは胴体と接着してからガリガリと削って、不自然な膨らみを落とします。凹みはパテで埋めます。これを本気でやると広い面積過ぎるので、ほどほどに。後胴の排気口も同じ要領で改善します。
主翼は上面パーツに前縁・後縁を下面まで一体成形してあるので薄く出来ています。下面は左右翼下面と胴体下面が一体の大きな三角形パーツです。プラ板で段差を調整して、出来るだけ隙間が少なくなるように削り合わせて接着します。安易に接着すると胴体を入れるための幅がだいぶ不足します。実はそれでも、胴体への組み込みがきつくなりました。胴体側の主翼取り付け部分をガリガリガリガリと削って、素直に組み込めるようにします。
翼下面のパイロンは塗装前に接着します。翼下面との隙間を減らすように削り合わせます。接着後にそこへ瞬間接着剤を流し込めば、隙間は目立たなくなります。吊下物はナシにしました。隙間調整や角度調整が面倒だったからです。
前脚はしっかりと取り付けられます。主脚も問題ありませんが、タイヤの取り付け軸が長すぎるので短縮しました。



  塗装図は簡素で、説明は全体無塗装と機首の黒だけです。そこで数枚の雑誌写真を参考にしてテキトウに塗りました。キャノピーは厚み部分とその角を黒で塗ってから胴体側に接着しました。これでプラの厚みがほぼ気にならなくなります。銀色の塗装は筆でパパッと塗っただけで、パネルごとの色違いやパネルラインの強調などはしませんでした。自分のプラモデルなので、それでOKなのです。
デカールはイスラエル空軍1種のみです。細かい注意書き類はありません。少々ノリが弱くて、乾くと何カ所もふわっと浮いてしまいました。軟化剤も使って押さえましたけれども、今度はデカールがヤラレてしまいました(まあ、いいや)。

 完成して眺めると、なんとなくキャノピー辺りから背中が大きすぎる感じです。でも、誰が見てもミラージュですから、OKです。フジミの1/50ミラージュⅢC じゃなかったけれども、気分はそんな感じで満足です。 


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