Home  >メトロポリス (エクスプラス 1/8 )> 特集 SF & キャラクター>2023年7月号

特集 SF & キャラクター

 メトロポリス (エクスプラス 1/8 )

by クラキン



クリーチャー、モンスター系を中心にラインナップしているエクスプラス1/8のメトロポリスを作りました。


【映画について】
1926年にドイツで製作され、翌27年に公開されたモノクロサイレント映画「メトロポリス」です。
映画の詳細については私が下手な解説をするより、こちらでご覧頂いた方が良いと思います。
メトロポリス (1927年の映画) - Wikipedia
コンピューターでカラー化されて、日本語字幕の付いた映画全編の動画がYouTubeで観られます。
私が大いに参考にした動画です。
METROPOLIS 1927 メトロポリス 日本語字幕 [カラー] COLORIZED FULL MOVIE Eng sub - YouTube
この映画は色々な所でモチーフにされたり流用されたりしています。
スターウォーズのC3POはこのアンドロイドがモチーフだと思われますし、BtFのドク・ブラウン博士のキャラクターもロトワングをモチーフにしていると思われます。
クィーンのレディオガガのPVや、Zager & Evansの西暦2525のPVにも流用されています。
私がこの映画を知ったきっかけは、このZager & EvansのPVで、色々調べていくうちに素晴らしいSF映画であることを知りました。
Queen - Radio Ga Ga (Official Video) - YouTube
Zager & Evans - In the Year 2525 - YouTube



【キットについて】
 映画の中でマリアに化けてすり替わるアンドロイドをエクスプラスが1/8でキット化したものです。
(アンドロイド自体には名前はありません。)
ゴールド版とシルバー版の2種類が発売されていますが、シルバー版を製作しました。
エクスプラスはこの他にもクリーチャーやモンスター系のキャラクターを多数キット化している面白いメーカーです。
キットは上下2段に分かれたプラ製台座と椅子、その下と背面に置く厚紙製の展示台、アンドロイド本体という構成です。

箱絵


アンドロイド本体パーツ (1)


アンドロイド本体パーツ (2)


台座パーツ


インスト


【製作について】
製作にあたっては、映画の雰囲気をできるだけ再現する事に注力しました。
特に気を使ったのが本体の「色味」と台座の照明です。
結果的にキットをそのまま使ったのはアンドロイドの本体部分だけです。

ノーマル


<台座>
 台座の上下2段のプラパーツ部分については電飾を仕込みました。
上段下段それぞれに3mm電球色のLEDに、秋葉原の千石通商で購入した光拡散キャップを被せて電球のようなボンヤリした光になるようにしました。
LED用光拡散キャップ


光拡散キャップの効果


また、この部分は上に行くほど明るい色にするために、Mr.カラー28番の黒鉄色に8番シルバーを混ぜる度合いを調整して塗装しました。
椅子の部分には少しグラデも掛けています。
厚紙製の最下段の台座は強度・大きさ共に使い物にならなかったので、プラ板でスクラッチしました。
ついでにYouTube動画で気が付いた下方からのスポットライトを追加しました。
台座前面の銘板はキット付属の厚紙から切り抜いて使用しましたが、これに色を合わせるため、最下段の台座はMr.カラー28番黒鉄色に赤を少々混ぜて調色しました。
結局、台座部分に使用したLEDは電球色3mm砲弾型8個です。
電源はACアダプター経由のDC12Vです。(単三電池8本の12V電源も使用可能です)
背面の立て板部分はキットの厚紙をスチレンボードに貼付けて使用しています。

自作台座のスポットライト


自作台座内部の配線


斜め上から


上部台座内部の配線


上部中段台座の電飾


台座部分の完成


<アンドロイド本体>
アンドロイド本体は素組みです。
塗装はYouTube動画(コンピューターでカラー化された物)と小説版の「銀色の骨格にクリスタルガラスのような外皮がかぶさっている」という記述を参考にしました。
イメージとしては「金でも銀でも無い、その両方を取り込んだ曖昧な色味」です。
具体的な方法としては2018年9月に製作した「蒸気機関車 ジェネラル号」の真鍮部分の塗装で習得した方法を活用しました。
全体をグロスブラック(2番)で塗装した後、Mr.カラーのメッキシルバーネクストを全体に吹きました。
その上からクリアーイエローとクリアーオレンジを6:4くらいの割合で混ぜた色を吹きましたが、この時の吹き方がポイントです。
全体に満遍なく吹くのではなく、上方45度くらいからフンワリと様子を見ながら吹いていく感じです。
そうすると上の方がホンノリ金色を帯びて、下の方、下に向いた部分が銀色っぽく残ります。
これを台座に立てると下からの電球色の電飾の効果で下の方も電飾の色で微妙に染まります。
余談ですが、このメッキシルバーの上にクリアイエロー/オレンジの混色を吹く方法は、混色の比率や吹き方次第で色んな色味表現が自由自在にできるので良いです。
更にクリア塗料なので塗膜が強いという利点もあります。

全体サフ吹き


グロスブラック吹き.


メッキシルバーネクスト吹き


クリアカラー吹き


スポットライトのみ


セピアカラー


製作期間4週間、正味製作日数10日くらいです。
今年5個目の完成で、何とかツキチペースキープです。
出戻り後の通算では197個目の完成です。
(あと3個で200個到達です。)


  Home>メトロポリス (エクスプラス 1/8 )> 特集 SF & キャラクター>2023年7月号
Vol.179 2023 July.     www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /
                    editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず/リンクフリー
「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」

プラモデル模型製作特集2


TOTAL PAGE