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特集 ドイツ車

メルセデス 1906 (バンダイ 1/16)

 by  田口博通 Hiromichi Taguchi



 今月のドイツ車特集で、ダイムラーベンツを作りたいと思ったのですが、意外とプラモデル化されている車種が少なく、自分でも過去にほとんど作っています。完成していないのはアリイオーナーズクラブ1/24のベンツC111くらいですが、クラシックカーであれば他の方とのかぶりはなかろうと一考し メルセデス モデル1906を選んでみました。
 実はダイムラーがベンツと合併したのは1924年のことです。ダイムラーがメルセデスの商標権を取得したのは1902年で 1906年モデルは ダイムラーメルセデスというのが正しい呼び方のようです。
キットは 往年の1/16 バンダイ クラシックコレクションのもので この車のキットのキャッチコピーは「自動車としての類型を作り始めた名車中の名車」。
組み立て説明書ではボディ色はホワイトが指定されていますが、今回はシルバーとしてみました。
バンダイがガンダム以外のジャンルから撤退した今では当然店頭から姿を消していますので、10年くらい前にヤフオクでGETしました。幸い、今でもヤフオクで時折みかけます。

箱絵


 上は箱絵ですが、このシリーズの他のはモーターライズ、クラッチ付きと凝った内容でしたが、このメルセデス1906はモーターライズが廃されて完全なディスプレイモデルとなっています。その代わり、組み立て説明書がかなり凝った編集で、15ページの小冊子となっています。

(製作)

 エンジンとシャーシーから作ります。エンジンは5320CC,4気筒で 吸排気バルブが再現されており、それなりの精密感が漂います。模型のシャーシーの構成ですが シャーシーフロアー(実物に存在するかどうかはわかりません)の下部両側にフレームを取りつける形式です。 

シャーシー


右側から見たエンジンです。組んでみるとメッキパーツが軽い印象で、この後 艶消しシルバーで塗装しておきました。



フロアー下部です。1906はまだチェーン・ドライブでした。
後部箱状が燃料タンク。サイド側の円筒がアセチレンガスボンベ(ヘッドライトのアセチレンライト用)です。


 ホイールとチェーンギアはシルバーで塗装しておきます。



 シャーシーにホイールと車輪を組みこんで、シャーシー側は完成です。
ところでタイヤですが、空気入りタイヤが開発されるのは1908年なので、この1906モデルではソリッドゴムのタイヤが使われていたはずです。



 ボデイはボディフロアと上部ボディ左右を組み合わせ作ります。ドアの建付けに調整が必要です。
塗装は、重厚なシルバーとしました。



 左右フェンダーです。


(完成)

 シート、ラジエター、アセチレンヘッドランプ、エンジンフード、ステリング、ホーンパイプ、ブレーキなどを取りつけて完成です。



 現代のダイムラーベンツにつながるようなドイツ的なガチガチのスタイルで、剛健といってよいような存在感があります。ドイツでも出現当時はきわめて高価な乗り物だったので、購買層に合わせて もっと贅沢感が演出されていても良かったはずですが、質実剛健でプロイセン的です。
イタリア的な贅沢感や遊び感覚とは対極にあるがごとくです。






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