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特集 絶版プラモデルを作る

温故知新シリーズ 第70弾

Ki-84 疾風(アオシマ 1/60)

  by ヒサマロ



 どうもヒサマロです。今回の温故知新シリーズは特集に合わせてアオシマの1/60疾風というレアな逸品を製作してみました。ボックスには1/60傑作戦闘機ニホンシリーズNo.1に150円という定価が印刷されています。多分1960年代初め頃でアオシマの最も初期の製品だと思われます。このシリーズは他に紫電改、隼、零戦22型などがあったようです。



 総パーツ数はスタンドを含めて37です。成型色はシルバーでこの時代には珍しくスジ彫りで要所に凸リベットが打たれています。スタンドに合わせたのかキャノピーはクリアーブルーで成型されています。デカールは日の丸のみです。



 では組み立てに入ります。まず全体に不要な穴やヒケが生じていますのでパテで整形しておきます。胴体のコクピット周辺内外は黒く塗っておきます。左右の胴体を張り合わせます。隙間段差はできるだけ下面に出るよう接着します。尾脚は間違って固定式になっていますがそのままとしました。



 左右一体のエレベーターを水平尾翼下面に挟んで上面を接着します。これを胴体に差し込んで固定させます。どういうわけかエレベーターの付け根に大きな穴が空いていますが面倒くさかったのでそのままとしました。床板⑬にパイロットとシートが一体になったものを接着しそれらしく塗装しておきます。それをコクピット上部から入れて胴体に固定します。次にカウリング前部を接着し、段差を整形しておきます。エンジンのモールドはありませんので黒く塗ってお終いとしました。



 主脚と脚カバーは意味不明のパーツ割りになっております。脚カバーの一部が切り欠かれており、そこへ脚注のフォーク部分が入り込むという構成です。当然隙間と段差が派手に生じるのでパテを盛ったあとゴシゴシと整形しておきます。一応脚は引き込み式になっているのですが、内側のカバーは固定なので接着して固定しました。



 左右のエルロンを下翼にはさみ込んで上翼を接着します。翼厚がなくペラペラとした感じです。機銃の位置がかなり外側になっていましたのでここは穴をパテで埋め、内側にピンバイスで穴を開け直し、機銃を接着しました。主翼と胴体の接合部はかなりきつくなっていたので胴体側を削ってはめ込みました。



 滑油冷却器はイモ付で場所も明示されていないので図面を参考に接着しました。キャノピーと胴体の接合部は大きく隙間ができるので木工ボンドを流し込んで乾燥後水分を含ませた綿棒で余分な部分を拭き取っておきます。ドロップタンクはスケールオーバーで1/48くらいの大きさになっております。扇風機の羽みたいな太いプロペラを差し込んでアンテナ柱とピトー管を接着したら組み立て終了です。 



 塗装はいつものようにMr.カラーの筆塗りです。下面は35番灰白色、上面は304番オリーブドラブで塗りました。デカールは使用できず在庫にも適当なのがなかったので全て手描きすることにしました。
マーキングは102戦隊第1中隊としました。まず62番艶消白で日の丸、味方識別、主翼のライン、戦隊マーク、プロペラ先端、スピナをよれてもいいから面相筆でフリーハンドで描きこみます。次に58番黄橙色をその上に塗り込みます。赤で日の丸と主翼下面のラインを入れたら上面色と下面色で補修しました。大戦末期なのでこれくらいラフでいいかなと勝手に納得させます。上面に55番カーキでドライブラシをかけてシルバーで少し大げさに剥がれを表現後、スミ入れブラックでウォッシングしました。
これにて完成です。当初思ったより疾風らしくなりました。





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