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誌上個展
イギリス初期ジェット機シリーズ その2 

スーパーマリン アタッカーF.1 (トランペッター1/48)

  by Nobunaga
彫ってえ 彫ってえ また彫ってえ!おまけに切った貼ったで大汗だ!


 1945年5月にドイツは降伏し残るは日本。イギリスは大戦後半になって高性能なレシプロ機を次々に開発し対日戦に備えたが、日本の降伏によって高性能の戦闘機は使い道がなくなってしまった。さらにジェットエンジンの性能向上によってレシプロエンジンまでも不要となって航空機製造会社は路頭に迷うことになりました。吸収合併策により連鎖倒産は防いだが各社はジェット戦闘機の開発にしのぎを削ることとなりました。
 スーパーマリン社のスピットファイア後継機レシプロエンジン搭載では極限の高性能機「スパイトフル」は1945年4月に初飛行したが対独戦争終了によりキャンセルされ僅か17機しか完成しませんでした。
 余剰となったスパイトフルの層流翼は政府に泣きついたのかジェットエンジンを付けて飛ばすこととなり「ジェットスパイトフル」とも言われる所以です。
 アタッカーは1947年6月に初飛行しましたが降着装置はなんと尾輪式で運用上不具合が多く1954年に退役しました。全部で183機生産されました。

 スーパーマリンアタッカーのキットは古くはfrogやnovoから出たりクラエアからも1/48で出たりと駄作機扱いされる割にはキットに恵まれてますね。正直作りたいと思う機体ではないですがジェット機揺籃期の試行錯誤から生まれた記念碑的?な機体だからという事でしょうか。
 トランペッターのキットは筋彫りが浅く動翼の境目もはっきりしません。このままではメリハリのないのっぺらボーな仕上がりになってしまいます。その他主翼に上反角がない。20ミリ機関砲のフェアリングがど太い等いささか実感を阻害する部分があります。そこで例のとおり動翼の切り離し、筋彫りの彫り直しと相成った訳です。


 スパイトフルの主翼の層流翼を無理矢理折り畳にしたのが見え見えですね。実戦に耐えられるだけの効果はあったのでしょうか。


キットのパネルラインや点検ハッチは彫りが浅く製作過程で消えてしまいそうなので掘り直しました。そこまでやらなくても良かったかも。小判形のハッチを掘るには面倒でした。エンジン収納部分のネジはシャープペンの先をポンチ工具にして表現しました。


折りたたみ先端部分は写真等を参考に蝶番をつけるなどデティールアップをしました。


20ミリ機関砲のフェアリングは太すぎるのでカットして2ミリ径のプラ棒からの削り出しです。キャノピー横の放熱スリットは上手く再現できませんでした。






参考資料:AEROPLANE COLLECTORS ARCHIVE 「Early Jet Fighters」他インターネットによる実機写真等 



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