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(Photo) SISU XA-180
by コルディッツ
博物館実機写真
フィンランドの誇る装甲兵員輸送車XA-180は、同国のトラックメーカーのシスオート社が1980年に開発した車輌で、陸軍が装備していたBRT-60の後継を狙ったものです。ライバルはBTR-80で、実車を用いた比較試験の結果、国産車が採用されたものです。
なおシスオート社は1998年にパトリオ社の傘下に入ったので、XA-180をパトリアXA-180と呼ぶ場合がありますが、博物館の標示は「SISU」になっているため、本稿はシスで統一します。
※ 本稿は博物館の標示、「世界の戦車」(コスミック出版)、
Wikipedeiaを参照しました。
SISU XA-180 Ps 675-225
パロラ戦車博物館にて 2003年8月撮影
XA-180の全長は7.35m、全幅2.90m、全高2.77m、重量13.5t。
乗員2名、搭乗兵員16名、装甲10mm、武装12.7mm機関銃1。
懸架・駆動は6X6、整地速度100km/h以上。
SISU XA-180 Ps 675-83
パロラ戦車博物館にて 2018年7月撮影
側面に白で書かれた「KFOR」は「コソボ治安維持部隊」の意味
で、1999年6月にコソボに入ったNATO主導の平和維持軍の事です。
XA-180はフィンランド平和維持軍の車輌としてコソボに派遣
されたものです。
フロントガラスは防弾ガラスを嵌め込み、装甲シャッターも付けています。
車底は地雷の爆発に耐えられるよう設計され、現在ウクライナ
では地雷に強い車輌として、高く評価されているようです。
搭乗した歩兵が車内か発砲もできます。
車体後面の左右にスクリュープロペラが設置され、水上を浮航することが可能です。
車体内部は広く取られています。搭乗兵はガラス窓で視認し、
右下にある赤色の部分から、携行する火器を車外に突き出して
発砲するのでしょうか。
XA-180は約1,200輌が生産され、地対空ミサイル発射車輌や
レーダー搭載車、TOW対戦車ミサイル搭載車などの派生型が開発
され、またノルウェー、スウェーデン、デンマークの北欧諸国
やネーデルランド、アイルランド、オーストリアでも導入されました。
BTR-60 Ps 673-6
パロラ戦車博物館にて 2018年7月撮影
XA-180の開発目的は、陸軍に配備されたBTR-60を更新することでした。
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