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特集偵察機&観測機

   彩雲(フジミ 1/72)

  by 入江健次



 日本海軍のスピードキングと言えば彩雲がまず思い浮かびます。すべてのデザインが速度の為に決定されており、まさにデザインは機能の為にですね。



  小径大パワーの誉エンジンで大径プロペラを回し、可能な限り小さい前面投影面積の為に極力小径のカウリングから尾部まで可能な限り直線的に細めた胴体、キャノピーもできるだけ低く、翼は層流翼で表面の凹凸を無くすために厚い板を使用し、重量増を抑える為、鋲の数は減らして、零戦のほぼ半分の数だそうです。



  こんな飛行機に乗ったら、さぞアドレナリンが吹き出すだろうなと思いますね。実際に他の機材から乗り換えた人は、普通電車と新幹線の違いぐらいだったそうですね。
また、敗戦近い戦局でも、彩雲で高度10000m以上での偵察は天国であったと書かれています。



  さて、模型の方はフジミが大戦機を活発に出していた頃のキットで苦労せず機能美あふれる機体を完成させることが可能です。表面のスジボリはやや太くて繊細でないのがちょっと残念です。この機体には合ってません。
あと、私は脚の角度を上手く決められませんでした。これは私の腕の問題かもしれません。



 塗装は今回は全部筆塗りにしてみました。そして、出来るだけ速度が出るようにと整備兵がピカピカに磨き上げたという艦載機の肌を再現してみました。出来上がるとカモシカみたいでいかにも速そう、大変恰好良いですね。私は普段は72モデラーなのですが、彩雲は48もタミヤの50も作ってみたいと思います。



 他の国は偵察用途に戦闘機を流用することが多かったが、日本は偵察機という目的の機種をわざわざ作ったので合理的で無かったと話で聞きましたが、そのために私たちモデラーは美しい機体を手にすることができるのではないでしょうか。


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