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Bf109G-10 (フジミ 1/48)

  by 加藤 寛之



 このキットは、先日、友人からもらった。豊富なバリエーションが特徴のこのキットをいろいろ保管していて、どれでもいただけるという。ところが私は型式の区別ができない。何しろ、角ばっているのがE型、機首が丸くなってコブがないとF型、コブがあればG型、機首が太くて垂直尾翼が高いとK型、という完全に誤った知識レベルなので、「機首が大きくて、垂直尾翼が高くて、尾輪が長いの」というお願いをしたら、G-10だった。
このキット(のどれか)は以前に作ったことがあるが、どんなキットかは完全に忘れている。組み図を見たら「1993.11」とあるから、新発売から30年ほど経過しているようだ。忘れて当然だ。



  まず、いらないパーツを外し、筋彫りを埋める場所や穴あけ、切り取り場所などをチェック。筋彫りは瞬間接着剤を塗って、600番程度の紙やすりで軽く擦るだけでほぼ埋まる。主翼下面にある小穴は、熱で伸ばしたランナーを詰めて瞬間接着剤を塗ってから削れば埋まる。バリエーション展開のために、この作業がやや多いのがこのキットの個性。私は1か所、作業を見落とした。
組み立ては塗装や作業を考えると現実的でないから、異なる組み順で進める。
最初に、別パーツになっている太い機首を胴体に接着する。充分な精度で接合面と合い、左右もずれないので嬉しい。機銃はあとから挿し込みたいので、穴の裏にプラ片でストッパーを付けておく。垂直尾翼は高い方のパーツを使う。
コックピットは今の目でみると簡潔。箱型に組み、完全に固まってから胴体に仕込む。箱組みを胴体幅の確定に使うためには、ナマ乾きで組み込まないことが大切。そしてしっかりと左右の胴体内面に固定する。・・・とか、偉そうに書いてみたが、もっと胴体を細く組み上げるべきだった。上反角不足になってしまった。胴体下面側の接着面をちょっと削っておくと良かったのかもしれない。
主翼は上面の大きなタイヤの膨らみが別パーツ。私的には強調しすぎに見えるが、模型的には面白いかも。外翼にあるスラットも別パーツで、少し開いた状態にも組めるが、これは好み。私は閉状態に接着してから整形。後縁のフラップも別パーツ。別パーツ化は位置を選べる一方で、接着強度や面のつながりに難が生じる。
主翼と胴体、水平尾翼、その他いろいろ、大きな問題はなくて組める。風防、プロペラ周りも充分にOK。



  塗装は、いつも以上にテキトウにした。夏は乾燥時間が短くて筆塗りの私に辛いこともあるが、出かける前の時間不足で塗ったことが主因。乾燥時間を伸ばすにはリターダーを加えて塗ればいいのだけれども、面倒なことを避けたい私なのだ。結果、自分的にかなり酷いものになったが、これをコチョコチョと修正したりすると、ますますヘンになる。よって、諦める。全体塗装後、凹部は暗い色で、凸部や角に明るい色をちょっと塗って、メリハリを加えた。
デカールは白が黄変、さらに劣化していた。置いて動かそうとすると割れた。まあ、それなりに貼ったが、よく見ると歪んだところがある。小さな注意書きのデカールは白ウキしそうなので使わず、多くを描いた。スピンナーの白渦巻きもテキトウに描いた。
最後はいつものように、光沢スプレーをプ~~~~~として完成とした・・・が、置いてみたらちょっと左翼が上がっている。そこでサンドペーパーの上において、そ~~っと押してタイヤの接地部分を見つけ、カッターでそこを切り落とした。はい、これで揃いました。

 ちゃんとしたキットだ。機首上面のパネルの不連続再現や、胴体とか尾翼の断面形、主翼端後半の整形、フラップを含む動翼類の後縁がもう少しカチッとしていたら、もっとステキになるように思うが、プラモデルだから私はこれでオシマイ。完成したから、これで充分なのだ。


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